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琉球新報「評価書全文 アセスの名に値しない 非科学的記述の連続だ」2012年1月9日(2/2)
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だが日米地位協定は、米軍による基地の排他的管理権を規定する。基地の使い方は米軍が決
め、改めさせる権限は日本側にはないのだ。
どんなマニュアルを作ったところで、地位協定を改定しない限り、米軍に守る義務はない。これで
悪影響を回避できないのは、防衛省自身が知っているはずだ。
評価書にはすり替えの例も多い。ウミガメは辺野古で上陸跡、産卵跡が多数見つかっているにも
かかわらず、対岸の安部・嘉陽にも跡が多いことを根拠に「飛行場予定域はウミガメ類の主要な上
陸箇所ではない」と記す。
■噴飯物
ジュゴンも、辺野古沖(大浦湾西側)で食跡が見つかったにもかかわらず、嘉陽沖に食跡が多い
という理屈で「辺野古利用可能性は小さい」と記す。嘉陽に多いことを、辺野古の環境の価値が小
さいかのようにすり替えている。非科学的記述というほかない。
あきれるのは工事用船舶に関する記述だ。ジュゴンやウミガメとの衝突を避けるため「見張りを励
行する」とある。船首に見張りを立てるから、ウミガメとぶつからないと言っているのだ。噴飯物と
はこのことだ。こんなことを大まじめに書いて、防衛省は恥ずかしくないのだろうか。
本来、環境影響評価は定量的に記すべきである。つまり、代替施設建設でジュゴンの生息可能
性やウミガメの上陸の可能性が何%減るのか、記述すべきなのだ。
だが今回の評価書は「生息環境の変化はほとんどない」「影響は小さい」といった主観的表現を
多用する。定量的に記述できるほどの科学的根拠がないからだろう。
この国の環境行政は機能しているのか。合理的に検討すれば、事業の取りやめ、「ゼロ・オプショ
ン」こそが妥当としか思えない。
政府が合理的でないなら、県がその立場に立つべきだろう。評価書の非科学性を徹底して指摘
してほしい。