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琉球新報「評価書全文 アセスの名に値しない 非科学的記述の連続だ」2012年1月9日(1/2)
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科学を装いながら、およそこれほど非科学的な政府文書を目にしたことがない。米軍普天間飛行
場の辺野古移設に向けた防衛省の環境影響評価(アセスメント)の評価書のことである。
まず建設するという結論が先にあり、その結論に合わせ、都合の良い記述を並べる。日本のアセ
スは「アワス(合わす)メント」とやゆされて久しいが、これほどその形容がふさわしい例も珍しい。
はぐらかし、すり替えを繰り返し、環境への影響をひた隠しにする文書はアセスの名に値しない。
■近代以前
「はぐらかし」の最たる例はオスプレイ配備の件だろう。県はたびたび、代替施設にオスプレイを
配備するのではないかと問い合わせてきたが、政府は「米側に照会したが、何ら具体的な予定は
ない」と繰り返していた。
だが1996年の段階で米側は配備を通告し、同年の日米特別行動委最終報告の草案にも明記
していた。だが防衛庁(当時)の高見沢将林氏がその文言の削除を米側に要請した。過去15年、
日本政府は隠蔽(いんぺい)してきたのだ。
アセスが始まってからも、方法書、準備書と、政府は隠蔽を続けた。住民意見の提出は準備書段
階が最後になる。オスプレイについて住民は永久に意見を述べる機会を失ったのだ。
これで民主主義国と言えるのか。近代以前の権力者の、「よらしむべし、知らしむべからず」の態
度そのままではないか。
一時しのぎの例は他にも枚挙にいとまがない。飛行経路も、集落に接近しないと見せ掛けるた
め、政府は台形に飛ぶと説明してきた。「飛行機が台形に飛べるはずがない」という米側の指摘も
隠し続け、この評価書でようやく楕円(だえん)形に飛ぶと明らかにした。
ジュゴンへの悪影響を避けるためとして評価書は「海面への照射を避ける」「経路や速度で配慮
を求める」マニュアルを米軍に示すとも述べている。