産経抄ファンクラブ第170集at MASS
産経抄ファンクラブ第170集 - 暇つぶし2ch160:文責・名無しさん
12/01/05 06:25:13.68 +8hkWpL8P
産経抄                                  1月5日
例年のことながら、年末年始に家でテレビを見ていると、お笑い番組と
スポーツ中継に食傷してしまう。たまたまチャンネルを合わせた、日本
の里山の暮らしを丹念に取材した番組が、一服の清涼剤いや、胃薬の
役目を果たしてくれた。とりわけ、朝日を浴びた棚田の映像の美しさと
いったら…。
▼餅と新酒をいただく正月には、お米のありがたみがことさら感じられ
る。もっとも二千数百年前に伝来した米を、日本人が当たり前のように
食べられるようになったのは、近年にすぎない。
▼ゆえに日本人は「米食民族」ではなく「米食悲願民族」だと言っている
のが、農学者の渡部忠世さんだ。「悲願として私たちの祖先は、可能な
ところのすべてに水田を拓(ひら)き、一回でも多く米を食べることを願っ
てきた」(『稲の大地』小学館)。
▼棚田はいわば、米食を悲願した祖先の汗と涙の結晶といえる。それ
を「美しさ」という言葉で表現するのは、飽食した現代人の思い上がりだ
ろう。海外に目を転じれば、今も電気のない生活を余儀なくされている
人たちが、世界の人口の2割を超えるという。日々の食事に事欠く人々
も、国連世界食糧計画(WFP)によれば、9億2500万人に及ぶ。
▼その両方に思いを致せば、今の日本の若者が不幸だと、決めつける
マスコミの論調はおかしい。曽野綾子さんが、きのうの「透明な歳月の光」
で指摘していた。その通りだ。
▼バブルのばか騒ぎの責任を負うどころか、その恩恵をいささかも受け
なかった彼らの多くは、足るを知っている。目先の欲にとりつかれ、がん
じがらめになった日本を立て直すには、できるだけ早く若者に舵(かじ)
取りを委ねた方がいいのかもしれない。


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