10/12/04 21:38:40 R+JuFRyF
正司歌江が名古屋のホテルに宿泊した時の話。
歌江の目の前に大阪の病院に入院しているはずの若井はんじが真夜中に突然現れた。
歌江はその一週間前に某駅で偶然、弟のけんじとバッタリと会った。
「お兄さんの具合どう?これ少ないけど」
と見舞金を渡していた。
はんじ「歌江師匠、若井はんじです。わて死にましてん。お見舞もろうたんが嬉しいて、お礼言いに来ました。
それから弟のけんじの事が心配です。どうかよろしく頼みます。」
歌江「死んだって?ほんなら幽霊なんでしょ。ウチ幽霊恐いねん。わかったら二度と出んといてね。」
はんじはスーと歌江の前から姿を消した。
(昭和57年発刊、正司歌江の自叙伝を参考)