12/03/10 17:18:29.15 XEpBoi0b0
類人猿ボノボにも「絆」、傷ついた仲間を捜索
読売新聞 3月10日(土)14時49分配信
類人猿のボノボがわなで傷ついた仲間を集団で捜索する様子を、京都大学霊長類研究所修士1年の徳山奈帆子さん(23)らが、アフリカ・コンゴ民主共和国の熱帯雨林で初めて観察した。
霊長類学の国際専門誌に発表した。
研究チームは昨年9月、地元住民がイノシシなどの捕獲のために設置したわなにかかったボノボのオスを観察。
指が針金で締め付けられ、うずくまるオスを、仲間の7頭は毛繕いするなどして見守っていた。
夕方になると、仲間のボノボは動けないオスを置いて、寝場所の森に帰ってしまったが、翌朝、約1・8キロ・メートル離れた同じ場所に15頭で戻った。
そこには、エサはなく、15頭は傷ついた仲間のオスを捜す目的でやってきたらしい。オスは既にわなを付けたまま移動しており、15頭はあきらめて別の場所にエサ探しに出かけた。
野生では、集団から離れれば見捨てられるのが「おきて」だ。近縁のチンパンジーでも負傷した個体をいたわることはあるが、集団捜索の観察例はない。
研究チームの古市剛史教授は「ボノボは、オス同士の争いが激しくなく集団のまとまりを大事にする。社会の絆を示す行動だ」と話している。
最終更新:3月10日(土)14時49分