臨場感を凌駕(ryのガイドライン子育て3人目at GLINE
臨場感を凌駕(ryのガイドライン子育て3人目 - 暇つぶし2ch132:水先案名無い人
12/01/01 23:54:11.96 wfFXLwQ20
あげ

133:水先案名無い人
12/01/19 22:03:48.80 ww2QGov50
スレリンク(gameama板:893番)

134:水先案名無い人
12/01/25 22:20:02.47 uCqGafCq0
ねござん…
URLリンク(dailynews.yahoo.co.jp)

135:水先案名無い人
12/02/03 07:01:15.10 8C6TTMMb0
こんなスレがあったとは・・・

136:水先案名無い人
12/02/08 00:15:26.10 UZMG33nL0
>>135
こんなスレまであるよ。
【塩田で】Azumanga Blue【ヴェルと!】
URLリンク(so.la)

137:水先案名無い人
12/02/11 19:27:46.22 +tvlzNUT0
ジークベルト日記
0049.11.05
ヴェーネが最近、独り言を言う様に成っているらしい。私達の前では何も語らないが、誰も見ていない所で、何やら呟いているのを、
部下が何度か目撃している。今までには見られなかった言動だ。頭の片隅に入れておこう。

0049.12.16
ヴェーネの独り言だが、如何やら安直に“独り言”と言えない可能性が出て来た。
異常者に見られる荒唐無稽な言葉の羅列でもなく、しかし所謂自省という風な自問自答とも取れず。
それでいて様子を見る限りでは、外向的精神異常として実際に存在しない他者の幻を見出し、それとの対話を
行っているとも考えにくい。何れにせよ、ヴェーネの中で何かが起きている事だけは
間違いの無い事。今後更に観察を続け、場合に依っては精神鑑定も視野に入れねばなるまい。

0050.01.09
この所、ヴェーネの活動性レベルが妙に高い。平素の状態から、急に身体を動かしたりと言った
アクティブな状態に成る。今までそういった行為とは無縁だっただけに、
この変化は気に成る所だ。

0050.01.17
今日程驚いた事が在ろうか。ヴェーネが私の部下に対して初めて反抗したのだ。
やはり自然の摂理からは何者も逃れ得ぬのか。ヴェーネにも遂に反抗期が到来したのだろう。今後の育成方針も再検討の必要在り。
0050.03.18
最近、ヴェーネの独り言が著しく減少している。取り敢えずは好ましい事かとも思ったが、
反抗性と引き換えにそう成っていると仮定すると、そう手放しに言えたものでもない。

0050.04.22
ヴェーネに反抗期が到来して3ヶ月余りが過ぎた。
否、ヴェーネに反抗期が到来したと“私が言及して”3ヶ月余りが過ぎたと、そう言うべきか。
詰まる所、今ヴェーネに起こっている変化が、果たして反抗期のそれで在るのか否か、
いささか疑問に成って来たのである。確かに反抗という、その瞬間の行為だけを見れば、
反抗期と思っても無理は無い。実際私も当初はその様にして見ていた。
だが全体としてみると、何かが不自然だ。反抗行為の発動に一貫性が認められないし、
ヴェーネ本来の沈静状態とのギャップが著しい。そして何より、あれには反抗の範疇に留まらない、何かしらの凶悪な意志を感じる。

138:水先案名無い人
12/02/11 19:28:09.36 +tvlzNUT0
0050.05.28
我々の間に衝撃が走った。ヴェーネの部屋に在ったぬいぐるみの腹が引き裂かれ、
詰め物が部屋中に散乱していたのだ。ぬいぐるみはもう随分前に部下が部屋に置いた物。
それが今頃に成って破壊された以上、現在ヴェーネに顕現している反抗情動に依る可能性が
高いと言えるだろう。とは言え、発見時のヴェーネの精神は既に
沈降状態に在り、何を聞いても黙したままで、答えは返って来なかった。今後の動向に、注意が必要。

0050.07.10
ヴェーネが、時折突発的に暴れ出すように成った。恐らく、以前ぬいぐるみを引き裂いた時と同じ情動だろう。
やはり現行の環境下に於けるストレスが、ヴェーネをこの凶行に走らせているのだろうか。
彼女の為にも環境改善を行うべきだという意見が、今日初めて部下から上がった。

0050.08.10
衝撃は、またも我々を襲う。ヴェーネがリストカットをしたのだ。実行は恐らく明け方。部下が何時もの様にヴェーネを起こしに行くと、
彼女は既に起きており、じっと見詰める両手首に各々3本の赤い横線が引かれていた。凶器は工作に使っていたカッターナイフ。
傷は幸いにも浅く、縫合するには及ばなかった。だが問題なのは傷の深さなどではない。
ヴェーネがその行為に及んだという、何としても覆せぬ事実。具体的な対策はまた部下を集めて協議するとして、
取り敢えずカッターナイフを取り上げておこう。刃物に近付かせる事も厳禁だ。

0050.08.30
我々の認識は甘かった。カッターナイフを取り上げ、刃物から遠ざけた、その行為は、所詮気休めの域を出ていなかった。
ヴェーネは突如として噴気し、自ら壁に頭を打ち付けたのだ。異変に気付いた部下が直ぐ様取り押さえた事や、
その壁が厚い壁紙を貼り付けた木壁で在った事から、軽い打撲傷で済む。週明けにも上に、人員及び設備の補強を要求しよう。24時間体制でヴェーネを監視する為に。

139:水先案名無い人
12/02/11 19:28:48.63 +tvlzNUT0
0050.09.18
またヴェーネが暴れだした。先月に始まって、これで5回目である。精神病の分野に於いて、重度の自傷患者は
拘束具の付いた専用のベッドに拘束されると言うが、ヴェーネもその道に於いては、その対象と成っている事だろう。
だが忘れてはならぬ。彼女はセラフィックブルー。救世の道具。いずれガイアキャンサーとの戦いに臨み世界を救う
存在が、よもや拘束されねば自壊するなどと、そんな馬鹿な話が何処に在る。

0050.09.25
これで6度目。上は私を信用して今まで口を出して来なかったが、もうそろそろ限界だろう。
先日退院したばかりのラルフ委員長が直々に私を夕食に誘い、その席で遠回しに釘を刺して来た。ヴェーネを忠実にして純然たる救世の道具に
仕立てようとした私の試みは、誤りだったのか。重い使命を背負った存在が真っ当な人格を持った所で、碌な結果を生み出さない事は明らかなのだが。
しかし現状は紛れも無く由々しい。明日、ヴェーネの精神鑑定を依頼する。

0050.10.06
精神鑑定師は、帰り際に私に言い残して行った。
「最終的な結果はさて置くとして、今こうして彼女と向き合ってみた限りでは、二重人格の疑いが在る」と。
成る程と思った。平素の沈静したヴェーネと興奮時のヴェーネとでギャップが在り過ぎると前々から感じていたが、
この両者が別人格で在るならば、納得が行く。鑑定結果を待つ事にしよう。

140:水先案名無い人
12/02/11 19:29:12.25 +tvlzNUT0
0050.10.28
今日という日を、私は運命の日で在ると認めよう。今日、私は本部での会議に出向いていた。
部下は2名、片方は前々からの申告による休暇、もう片方は急病に依る欠勤。今日、ヴェーネの監視体制は緩かった。
そしてヴェーネは、それを見抜いていた。事態は、時折しも私が戻って来た直後に起きる。彼女は部屋を無理矢理脱走、部下が取り押さえるも
激しく抵抗して更に逃走。その最中にテーブルに置いてあった果物ナイフを奪い、手首を切ったのだった。
其処までの騒動で極度の興奮状態に至り、更に迫って来る部下達のプレッシャー。其処に手加減など存在しない。
手首に深く刻印された真一文字。気を失った彼女の其処から、止め処無く血が流出した。だが以前、緊急時に備え救急医療の出来る人間を
数名スタッフに加えておいた事が、此処で利いた。彼らの迅速な処置に依って、ヴェーネは無事だった。部下から再び、環境改善の進言が在った。
残念だが、こう成った以上は最早限界だ。ヴェーネを死なせる前に、私が折れねばなるまい。私はその進言を聞き入れ、フリッツとの
対人コミュニケーションに依る情操教育を提案した。明日の朝は久方ぶりに二人の食卓を設け、
其処でフリッツにこの話を持ち掛ける事にする。後、先日の精神鑑定の結果が来た。
「二重人格の疑いが濃厚、観察及びケアを要する。」

0050.10.29
昨日来た鑑定結果に関して、今日一日考えた。果たして本当にヴェーネの仕業だったのか。
或いは二重人格の片割れ、ヴェーネではない何者かが、今までの全ての自傷行為を行い、
そして昨日の事件をも起こしたのではないか。寧ろそう考えた方が合点が行く位。
何れにせよこの状況を継続させる事は極めて危険だ。此処は不本意ながら、情操教育の成果に期待しよう。フリッツからOKの返事を貰った。
生憎と食卓には同席して貰えなかったが。

141:水先案名無い人
12/02/11 19:29:50.61 +tvlzNUT0
0051.05.01
情操教育を開始して半年が過ぎた。推測される所の別人格の暴走も今では殆ど無くなり、先日の精神鑑定でも、二重人格の傾向は
殆ど見られないという結果が来た。そして何より、ヴェーネに情動性が生まれた。
唯それが後々の禍根に成る事は明白で在り、私とてそれを回避するべく今までのスタンスを貫いた事を考えると、複雑な気持ちだ。
ところで、精神鑑定の結果通知書のコメント欄に書かれていた事が少々気に成る。現状は別人格が“見受けられない”もので在り、
それは別人格が“消えた”事を意味しないと。医者のジョークは得てして悪趣味だ。

0050.11.30
本日を以ってフリッツとの情操教育を終了した。御互い名残惜しそうな顔をしていたが、
これ以上は蛇足と言う物。生命に直接の危険が及ばないだけの最低限の人間性を、
ヴェーネは既に獲得しているのだ。しかし今ヴェーネは第二次性徴期の最中に在る。
如何なる異変にも対処出来るよう、先見性の在るプランニングが必要不可欠と言えるだろう。

0052.02.10
如何もヴェーネの雰囲気が暗いような気がする。以前ならば“明るくはないが暗くもない”という無感情状態だったのだが、此処に来て“暗い”という
マイナス感情が表出している気がして成らない。ヴェーネ本人にも暗い気分か如何かを尋ねてみたが、口を閉ざして何も答えようとはしない。
そしてその表情は、またしても暗い。だから私は拒んだのだ。ヴェーネに人の心を持たせる事を。

0053.02.15
あれ以来暫く平穏な日々が続いていたが、此処に来て遂に異変が確認された。ヴェーネがまたも独り言を話すように成ったのである。
それも嘗てと同じ、何者かとの対話形式。対話の相手は、やはりあの時の精神鑑定の結果通り、深く潜伏しただけで未だ存続している
ヴェーネの別人格なのだろうか。今後の動向に注意が必要である。

142:水先案名無い人
12/02/11 19:30:17.26 +tvlzNUT0
0053.11.09
ヴェーネの“独り言”が始まって大分経つ。何時かの様に暴れだす事も無く、意外にも状況は平坦なまま今に至っていた。
隠しマイクでの会話内容の記録は行っていない。機材をセットするとヴェーネが目敏く察知し、平素と一転して固く口を閉ざすからだ。
従って今日まで、偶然に任せて彼女の話の端々を耳にする事でしか情報を得られなかった。
だが今日、私は遂にその名前を聞いた。ヴェーネの“話し相手”の名前である。
彼女の名は、エル。

0053.11.10
エルという名前に就いて、今日一日考えてみた。そもそも彼女はヴェーネの別人格だと思われる存在で、
今までヴェーネ以外の何者にも認知されていなかった。ならば必然的に、エルというその名前は、
ヴェーネが何らかの根拠に基き彼女に与えた物だという事に成る。
そう、その名前には何か秘された意味が在る。故に今日一日考え、そして気が付いた。
私が好む或る地方言語では、“R”を単体で読む際に“アール”ではなく“エル”と読むのだ。
若しヴェーネが私の影響を受けてこの言語に興味を持っていたとするならば、そして私の考えが正しいと
仮定すれば、ヴェーネは何らかの意味で彼女に「R」という名を与えた事に成る。
今後暫くは暇をしない日々が続くだろう。

0054.02.24
まさかこの私が小娘一人に背筋を凍らされるなどとは、思ってもいなかった。
私は依然として“エル”の真意を掴めず、遂に堪り兼ねてヴェーネに直接聞いてしまったのだ。
そして彼女から驚愕に値する言葉が返る。
「御前に教えてやる筋合いは無い」
目付きも声色も、平素のヴェーネのそれとは異なる物。そう、それはエルの返事だった。
予想だにしないリアクションと冷たい視線に、私の背筋は凍り付いた。ならば尚更、後に引く事は出来ない。

143:水先案名無い人
12/02/11 19:30:42.18 +tvlzNUT0
0054.05.17
私は此処に一つの答えを得た。ヴェーネに内在する別人格エルの、その名前の意味、その存在の意義、その誕生の経緯を。
詰まる所彼女は、ヴェーネの悪い親友だったのだ。好ましからざる、或いは手荒でも在る手段に依って
ヴェーネの“健常”を維持していたのだ。しかしそれは所詮あの頃の話でしかない。
フリッツとの接触を期にして、エルの存在意義は変わって行く。
否、そもそもそれ以前の彼女はエルで在ってエルではない。言わばプロトタイプエル。
あの頃のヴェーネの口からエルの名前が出なかったのも、未だエルという名前を与えていなかったからだ。プロトタイプエル。
彼女はヴェーネの内部に鬱積した感情を発散する代行者の役割を持ったヴェーネの第二人格だった。
ヴェーネは私の教育方針の成果として、正に救世の道具、情動性を殆ど持たぬ人間と成っていた。
人間は誰しも外部からのストレスを感じ、それを内部に溜め込み、折を見て発散する。
だがヴェーネは情動性の欠如から、自分に依ってストレス発散をする事が出来なかった。
蓄積されたストレスは、長期的に見て心身に重大な損害をもたらす危険因子、いわば爆弾。
其処でヴェーネは本能領域で生命確保行動を実行、ヴェーネのストレス発散代行者、プロトタイプエルを作り出した。
そう、ヴェーネの反抗期と思われた物は、実はプロトタイプエルが形成され活動を開始した
物だったのだ。それ以降の自傷行為や暴走行為も、全て彼女がヴェーネのストレス発散の手洗い手段として行った物なのである。
当然、あの日のリストカットもだ。しかしその後のヴェーネに情操教育が施され、ヴェーネは情動性を獲得、自身でのストレス発散が
可能と成り、従って彼女の役割は無くなった。だがそれでも彼女は消える事無く、ヴェーネの精神の
深層にて存続し続けて今に至る。否、寧ろこう言うべきか。
ヴェーネが用済みの彼女を別の目的で再利用する為、自分の意志で残しておいたと。そしてこの時より、プロトタイプエルは現在の形、
純然たるエルと成ったのだ。ヴェーネはフリッツとの接触を経て、ほんの少しでは
在るが人の心を獲得した。だがそれ故に、自らの運命を感じ取り、希望を失ったのだ。
あれ以来ヴェーネが暗かったのは、決して気の所為などではない。思春期の不安定さとの相乗効果で、

144:水先案名無い人
12/02/11 19:31:00.96 +tvlzNUT0
ヴェーネは日々、己の運命を噛み締めては、失望し、憎み、疎んでいたのだ。今日もそうしていただろうし、明日も、明後日も、変わる事無くそうするだろう。
マイナス感情はヴェーネの中に鬱積し、やがてそれは一つの決定的な願望を生み出す。
「セラフィックブルーの使命を放棄したい」
その運命の拒絶。しかしヴェーネはそれを実現する事は出来ない。私の教育に依って、セラフィックブルーで在る事以外の
自己認識や自己実現の方法を持っていないからだ。その運命を棄てる事は、大海原の最中にて磁石を捨て、
船のマストを八つ裂きにする事に等しい。故にその願望は許されざる物、実現はおろか抱く事も在ってはならない禁忌。
だからヴェーネはエルを使った。その禁忌の拒絶願望を全てエルに押し付ける事で、自分はセラフィックブルーとして潔癖、
悪いのは、汚らわしいのはエルだと言い張ったのだ。そしてエル“R”という名が与えられる。
“Refuse”の頭文字。意味は“拒絶”。それこそがエルの存在意義。“拒絶因子”―リフューズ―。
ヴェーネの、拒絶願望、厭世感、絶望等、数多のマイナス感情の集積場。ヴェーネがセラフィックブルーで在る為の汚れ役―ヒール―。
リフューズ・セラフィックブルー。
しかし時が過ぎて、その関係に変化が訪れる。当初両者の力関係は、ヴェーネが上位にして主人格、エルが下位の従属人格で在ったのだが、
ヴェーネのマイナス感情を溜め込み力を付けたエルは、自分が主人格に成る事を望み、ヴェーネとの葛藤を開始したのだ。
まあ無理も無い事だろう。エルこそがヴェーネの本心なのだから。本心が主体と成る事は、極自然な事で在る。
葛藤は今も続いているが、私とて傍観者ではない。若しこれでエルが主導権を握ろうものならば、
私の計画は全て台無し、挙げ句世界までも滅ぼすという事態に成るのだから。
だがしかし、ゲームとしてこれ程に面白い物は無い。何故ならばエルはヴェーネに勝てないからだ。
エルに突き崩される程私の教育は抜かってはいないし、ヴェーネとてそれは同じ事。
エルを作り出してまで居座ろうとしたその場所を、如何してエルに空け渡す事が在ろうか。ならば私は楽しませてもらおう。
御前達が如何様な道を歩き、如何様な結末を迎えるのか。

145:水先案名無い人
12/02/11 19:31:14.28 +tvlzNUT0
0056.05.12
やはりエルは消滅したのだろうか。ヴェーネは相変わらず何者かと対話する事が在るが、
頻度は格段に下がり、また質も以前とは異なる。残留した魂の欠片、オリジナルヴェーネが相手と考えてほぼ間違いは無いだろう。

0056.12.30
毎月末、オリジナルヴェーネの状況確認の為に、定期で広義生命反応測定を行う事に成っている。今日もその測定を行った。
彼女の存在を実感出来る数少ない機会で在るため、当初より私が担当して来た作業だ。
とは言えもう何度も繰り返され、その度に同じ結果を返して来た、そういう意味では単調な物だった。
悔しいかな、マンネリズムを禁じ得なかった。だが今日の測定結果で、それは崩れた。
オリジナルヴェーネの存在が確認された以上に、彼女の内部に包まれる形で、もう一つ別の存在が
確認されたのだ。暴れ狂う心臓と、震える手。私は必死で興奮を抑えながら3度の再測定を行い、その全てで同様の結果を得た。
私は直感した。エルだと。
エルは私の予想を遥かに超えた形で生きていたのだ。データとしての裏付けも無い、全ては私の推察の域を出ない物だが、それでも私はそう確信した。
エルはヴェーネのクローニングを境に消滅したと思っていたが、そうではない。
確かに“ヴェーネの内部”からは姿を消したが、この世から消えたという訳ではなく、オリジナルヴェーネが自身の内部に幽閉したのだ。
ヴェーネと悪い親友エルを引き剥がす為に。だが真に驚くべきは他に在る。それはエルが広義生命反応を発したという事。
本来彼女は人格という形而上に於いて定義された、言わば実体を持たぬ理論だけの存在だったが、これは広義生命反応を発する事は無い。
即ち、エルは本来の形而上の存在から進化を遂げ、広義生命反応を発し得る何らかの形而下の存在を獲得、
今回の測定に於いてその存在を私に示したのである。そう、エルはヴェーネという主の頸木を打ち壊し、
エル自信として独立独歩を始めたのだ。事が過ぎてこうして記録を作成しているだけでも、
手に汗が滲んで来る。ヴェーネ、オリジナルヴェーネ、そしてエル。3人の娘に囲まれたこの至福、最早秘め事として
誰にも渡すまい。早い内に今回の測定結果の捏造をしなくては。生命反応1体、オリジナルヴェーネを確認と。

146:水先案名無い人
12/02/11 19:31:29.72 +tvlzNUT0
0058.08.22
ヴェーネがユアンに連れて行かれ、我がチームはセクションSBからフェスクへと移管、
職務はオリジナルヴェーネの管理他数点に縮小、そして私の暇は大幅に増えた。
其処で私は生命反応解析に手を出す事にした。これは広義生命反応の複雑な波動を解析する事で、
対象が如何なる存在かを知るという技術なのだが、如何せんやる事が複雑で膨大な時間を要する。
今までエルの存在を知って以降、食指は在ったのだが、時間的な都合から止む無くそれを伸ばさずにいた。
だが今、私は不本意ながら時間が出来た。ならば解き明かしてみよう、エルの正体、
個としてヴェーネより独立し形而下に降臨した彼女の、その秘められた存在の意味という物を。

0059.03.02
エルの生命反応解析を始めて久しいが、思う様に結果が出ない。算出される結果数値は悉く
前例の無い異様な物ばかりで、固有値等を様々なサンプルと照合してみても、合致する気配は無い。
一体彼女は何者だと言うのか。

0059.03.29
事態は、エルは、私の予想を遥かに超えた所に在った。そう、今まで如何なるサンプルとも悉く異なっていた
エルの生命反応解析結果が、或る予想外のサンプルに対する酷似を見せたのだ。
サンプル名、ガイアキャンサー。無論そのものではないが、エルはガイアキャンサーに
かなり近い生命で在る事が示された。リフューズ・セラフィックブルーで在るエルが、ガイアキャンサーに近似されるという事実。
其処から私は、エルの存在を以下の様に推察する。

147:水先案名無い人
12/02/16 13:05:11.92 /eBJ/Rcr0
ドライにいこうぜ!
URLリンク(twitter.com)

148:水先案名無い人
12/02/19 00:36:37.46 F/qyG6Q60
ヴィルジニー「私はヴァルキリーフェイク。只のバイオヒューマンだろとか文句付けたら殺すわよ。
        ついでに臨場感を凌駕とかしても殺すわよ。」
ジークベルト「少しくらいだったら・・・。」
ヴィルジニー「殺す!」


149:水先案名無い人
12/02/26 18:45:26.52 th/YDtaJ0
びづじざん…
URLリンク(www.bbc.co.uk)

150:水先案名無い人
12/02/28 21:33:00.77 5CFL1kuy0
インダーボンざん…
URLリンク(blog.livedoor.jp)

151:水先案名無い人
12/03/09 21:12:01.50 qfmI8+U70
>>4に対する各界の反応
クッキー、お前が天国に行ってから十年、今でも同じ犬種を見るたび、お前の姿が目に浮かぶよ。
「お前、うちにもらわれて幸せだった?」
いつも最後にいきつくお前への問いかけ。
「幸せだったよ」
夢でもいい、そう伝えてくれたなら------、
私もまた新しい気持ちで、犬と家族になれる気がするのよ。

星になった「あの子」への手紙(犬編)
URLリンク(www.amazon.co.jp)
スレリンク(cat板:251番) (dat落ち済み)

152:水先案名無い人
12/03/16 21:51:59.71 DwVx1M1F0
ステレオタイプの幸福論の罪科と言う物だ。救い難い事よ。




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