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滋賀県立高の卒業式が行われる３月１日、甲賀市の信楽高原鉄道（ＳＫＲ）は、地元の信楽高生の利用を終日無料にする。２０１３年９月
の台風１８号被害を受けて運休していた間、早期復旧を求めて署名活動などに取り組んでくれたことに感謝と恩返しの気持ちを込め、
粋な計らいで卒業生を送り出す。「高校生活最後の思い出を列車でつくって」としている。
卒業式に出席する１、２年も含めた信楽高生全員が対象。貴生川駅など各駅に設置している乗車駅証明書か車内の整理券を持って
いれば、信楽駅での精算が無料となる。式典終了後はＳＫＲ社員が卒業生６８人に杣川（そまがわ）鉄橋をデザインしたクリアファイルと
卒業後も列車を利用してほしいとの願いを込め、「無事カエル」の陶器の小物を贈る。
信楽高は全校生徒２１７人の７割がＳＫＲを利用している。運休は１年２カ月にわたり、１３年１１月には生徒会が中心となって貴生川駅前
などで募金と署名活動を展開した。代行バスで通学し、降雪などで授業開始が遅れることもあった。
昨年１１月２９日の運転再開時にはＳＫＲの依頼で生徒がヘッドマークをデザインし、横断幕を作成してホームで一番列車を見送った。
社長の正木仙治郎副市長は「高校生の取り組みや熱意が、復旧へのかじを切る大きな力になった」と話す。
卒業を目前にしたこの時期、３年生は通学定期の期限が切れている生徒がほとんどという。吉澤松美校長は「復旧を願って純粋に活動
してきた生徒たちが評価され、本当にありがたい」と喜ぶ。元生徒会副会長でヘッドマークをデザインした卒業生の坂野礼佳（ばんのあやか）
さん（１８）＝信楽町牧＝は「高原鉄道の車内は仲間との小さな教室だった。活動を通して社員さんたちと話す機会が増えたので、卒業しても
私たちのことを忘れないでほしい」と話す。
ソース（京都新聞） URLﾘﾝｸ(kyoto-np.jp)
写真＝「署名活動などへの感謝と恩返しに」と、信楽高生の利用を無料にする信楽高原鉄道（甲賀市水口町・杣川鉄橋）
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