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生徒の通学中の痴漢被害防止に向け、横浜市中区山手町にある中高一貫の女子校4校が
共同で、JR根岸線の横浜から大船までの下り電車に、女性専用車の設置を求める
署名活動を進めている。被害で震えが止まらなかったり通学できなくなったりする深刻な
事態が相次ぎ、生徒の発案で始まった。既に1万人以上の署名が集まり、近くJR東日本
横浜支社に提出する。
4校は横浜女学院、横浜共立学園、横浜雙葉(ふたば)学園、フェリス女学院。
署名活動は、横浜女学院の生徒会が最初に計画した。
横浜女学院によると、電車内の痴漢被害は報告を受けたものだけで毎年10件以上ある。
防衛策として▽ドア付近は逃げ場がないので立たない▽混み合う先頭車両には乗らない??
などを生徒に伝えているが、スカートを切られるといった悪質なものも含め被害が
無くならないという。
JR京浜東北線・根岸線は2010年、平日朝の通勤・通学時間帯に大船から品川までの
上り電車に女性専用車が導入された。しかし、乗り換え客の多い横浜から、4校最寄り駅の
石川町に向かう電車には専用車がない。
「悪質な行為を減らすには女性専用車が必要」として横浜女学院の生徒会は昨年12月、
署名活動を学校側に提案。井手雅彦校長が4月、同様の被害に悩む周辺3校にも呼びかけ、
保護者やその知人、近隣住民らから署名を集めてきた。
横浜女学院の平間宏一教頭は「被害生徒が抱える心の傷は大きく、男性不信になる可能性も
ある。できるだけ環境を改善してあげたい」と話す。一方、JR横浜支社の広報担当者は
「女性専用車は東京都内に乗り入れて混雑する区間で設定している」と説明。横浜から
大船までの導入は「署名を受け取ったら関係する各部署で検討する」と話している。
【宇多川はるか】
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