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韓流の勢いが衰えるどころか、日に日に勢いを増してきていることを、生野区であらためて実感した。
一本の道路を挟んで韓流商品を扱う店が軒を並べている。確か、つい最近まではキムチ屋さんを
していたはずだ。店内にはK―POPのポスターやCD、アクセサリー、Tシャツなどで所狭し。
いまや観光客が押し寄せる名所となっている。
「ねぇねぇこのお店よね?」と、50代とおぼしきアジュモニの一行。宝物のようなオモチャをようやく見つけた
子どものようにはしゃいでいた。その表情は輝いていた。
「イ・ホンギ、かっこいい」「やっぱりチャン・グンソクよねー」と話す顔はまるで女学生のよう。
声も1オクターブはうわずっていた。
大好きな人のものなら、すべてそろえたいというのがファン心理。レジの前はタオル、靴下、ネックレスが山積み。
その表情は恋する乙女そのものだった。目の錯覚なのだろうか、肌の色つやもいちだんと輝きを増したかのようだ。
韓国ドラマ「冬のソナタ」から始まった韓流ブーム。その昔、「朝鮮人」「キムチ臭い」と差別された時代の人たちが、
こういったブームの訪れを想像できただろうか。いまや韓流はなくてはならないほど人々に浸透し、「若さの秘訣」にまでになっている。
夕方になり、「もう帰る時間!?」と残念そうに話すアジュモニたち。シンデレラのように幸せそうだった表情が
いつのまにか、魔法が解けたかのように年相応のものにもどっていた。「さっきはやっぱり目の錯覚だったんや」と
苦笑しながら店をあとにした。(L)
そーす 民団新聞
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