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北朝鮮の最高指導者、金正日（キムジョンイル）朝鮮労働党総書記の死去は、県内でも波紋を広げた。１
９日の県内の動きや声をまとめた。】
◇何ら感慨ない 祖国良くなって－－北朝鮮籍男性
北朝鮮籍で、下関市の自営業の男性（４４）＝在日３世＝は「あの人が日本人拉致を認めたおかげで、在日の立場は
非常に苦しくなった。私たちのことなんて全く考えていない人間で、何ら感慨はない。独裁者だったので、これで多少は
祖国も良くなっていくのでは」と述べた。
◇確認できない－－朝鮮総連関係者
また、下関市で自営業を営む日本朝鮮人総連合会（朝鮮総連）県本部の関係者は「金総書記の死去が本当か確認
できていないので、今の段階では何もコメントできない」と話した。
◇半島の平和と安定、動揺ないこと願う－－民団県本部団長
在日本大韓民国民団県地方本部の韓賢澤（ハンヒョンテ）団長は「この突然の死で北内部が不要な混乱に陥らないよう
望むとともに、韓半島の平和と安定に動揺がみじんもないことを強く願う。事態の推移を注視しながら、人民が平穏、
幸福に暮らせる民主的な国づくりへと転換するよう期待する」などとする談話を出した。
◇北朝鮮民主化へ日本の働きかけを－－崔吉城・東亜大教授
関市にある東亜大学教授で、このほど設立された東亜大東アジア文化研究所の崔吉城（チェキルソン）所長に聞いた。
崔所長は韓国出身で、文化人類学が専門。０１～０３年に調査研究のため計３回訪朝した。崔所長は「非常にショック。
民主化の流れを少しでも見せて死ぬのだったら意味があるが、金総書記の三男が現政権をこのまま続けるのだったら、
何も変わらない」と指摘した。
一方、「日本政府は金総書記の死去を知らなかったようで、北朝鮮に情報源がないことが露呈。今回の事で、北朝鮮内には
何か動きがあると思う。日本政府にはこれを機に、独自のチャンネルを築き上げ、北朝鮮の民主化に向けて働きかけて
いってほしい」と期待した。
◇下関で号外配布
毎日新聞社はこの日、金総書記の死去を伝える号外を下関市で１０００部、福岡市天神と博多駅で各４０００部、小倉駅で
３０００部の計１万２０００部を配った。
下関市では午後３時半から同４時にかけて、ＪＲ下関駅構内や下関大丸付近で、毎日新聞の販売店や関連会社のスタッフら
十数人が乗降客や買い物客らに手渡した。号外を受け取った市民らも「テレビで見たけれど、本当だったんですね」と熱心に読んでいた。
そーす 毎日ｊｐ／山口
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