15/11/01 18:25:14.49 .net
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一昨年、サンマの漁獲量が日本を抜き世界一になった台湾。南部の高雄市にその遠洋漁業基地がある。
今月23日、北太平洋公海で捕ったサンマを大量に積んだ運搬船2隻が着岸し、
箱詰めの冷凍サンマが次々と荷下ろしされていた。道東の漁業者の脅威となっている台湾サンマ漁の実情を高雄市で探った。
「漁獲量と漁獲場所を政府に逐一報告しなければならない。日本は台湾を批判するが、漁は厳しく管理されている」。
台湾の水産会社「宏和漁業」の林文日会長(67)は高雄市前鎮漁港の事務所でこう訴えた。
根室、釧路を拠点にした北太平洋のサンマ漁は記録的な不漁で、日本国内には外国船による
公海での「先取り」が要因と指摘する声が根強い。台湾は2005年、漁船の新規参入を認めない
「隻数制限」の対象にサンマを指定し、上限を111隻に定めた。当初は休漁漁船が多かったが、
中国などでの需要増を受けて操業隻数が急増。現在、85隻が公海で漁をしている。
「サンマは2、3年で死んでしまう。捕らないと無駄になる。資源はまだある」。林会長は言い切る。
水揚げを伸ばす台湾の漁業関係者は「日本はなぜわれわれを悪者扱いするのか」と戸惑いを隠さない。
北太平洋公海では台湾、中国、韓国、ロシアのサンマ漁船が操業する。
水産庁によると、領海内を含む昨年の各国・地域の漁獲量は台湾22万9千トン、
日本22万7千トン、中国とロシア各7万トン、韓国2万トンで全漁獲量は約63万トンにのぼる。
一方、北太平洋のサンマ資源量は推計253万トン。2003年に比べて半減しており、同庁は「状況は悪化している」とみる。
この分析に台湾の漁業者は否定的だ。水産会社「宏和漁業」の林文日会長は
「漁獲量は日本が言う全資源量の2割にしかならない。資源管理はまだ早い」と異を唱える。(釧路報道部 山崎真理子)