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「ドイツ人のサラリーマンは、一年に150日休んでいる」―。“勤勉”な日本のサラリーマンには信じがたいが、
ヨーロッパでは勤勉なはずのドイツのサラリーマンは年の3分の1は必ず休む。おまけに1日10時間以上働かないし、休日出勤なんてもっての外である。
一方、日本では毎年2万人超の自殺者を出し、過労死やうつ病の報道が増えているなか、
政府はホワイトカラー・エグゼンプションの導入を検討している。にもかかわらず、仕事の成果はドイツ人に1.5倍差をつけられている。
なぜ、ドイツでは“効率よく”働けるのか? 日本人が学べることはないのか―。「ドイツ人はなぜ、1年に150日休んでも仕事が回るのか」
の著者で、ドイツ在住ジャーナリストの熊谷徹氏に聞いた。
ドイツ人の一般サラリーマンは有休30日、100%消化する。仕事が回るのはなぜ?
「日本のサラリーマンの多くは、クライアントや顧客に“個人”が付いています。担当が休むと仕事が回らないし、
本人も休みにくい。一方、ドイツは対企業だから、誰でもいつでも代わりができるよう、日頃から引き継ぎをしています。気兼ねなく平等に仕事を交代で休めるのです」
休み中は、管理職以外ならメールを見ることもしない。電話に出なくてもオッケーだ。
「ヨーロッパの中でも、ドイツ国内に、うつ病や燃え尽き症候群の患者が少ない理由もコレ。前述のように、
誰でも仕事を代われる環境だから、休む時は徹底的に休める。しかも、おのおのが気分転換し、仕事以外のことを考えるから、結果的に次のアイデアにつながるのです」
労働時間1時間ごとに生み出された国民1人当たりのGDP(2013年/米ドル)は、日本は21位の40.9、ドイツは9位の61.4だ。
「効率性を重視するからでしょう。ドイツでは仕事を割り振られた時に、費用対効果が合っているか、まず考える。
1日10時間以上の労働は禁止ですし、土日も働けない。この仕事は限られた時間で、成果を挙げられるかを判断し、
疑問があれば部下であっても、上司ととことん話し合います。会社側もきちんと応じます」
■労基署が定期的に会社を抜き打ち検査
会社の協力があるのは、労基署が定期的に抜き打ち検査するためだ。タイムカードのチェックなどを行い、少しでも時間が過ぎたら、
罰金が科される。法律や規則を重視する“勤勉”な民族だからともいえる。
「人事部長が告発されることもあります。企業イメージを損なえば、優秀な社員が集まらないから厳格に守っていますね」
日本企業、日本人が見習い、マネできることは何だろうか。
「簡単にできるのは、個人単位、部署単位で効率化を図ることではないでしょうか。自分の仕事を抱え込まない。
休んだ時に、安心してリフレッシュできるようにメールの『共有ファイル』を作っておく。誰でも対応できるシステムを構築することが一歩です。
また、週に何回か、早めに上がる曜日を作って、会社以外の趣味などに打ち込む。新しい発想が湧いてきますし、
お互いに仕事以外のことが結果的にいい仕事につながるという経験を積むといいでしょう」
“共有ファイル”からスタートしよう。