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UQコミュニケーションズは、WiMAX 2+およびau 4G LTE向けの通信速度制限を5月29日より開始した
WiMAX 2+およびau 4G LTEでのデータ通信量が「直近3日間で3Gバイト」を超えた場合、通信速度が上下最大で1Mbps程度に制限される。
UQコミュニケーションズでは速度制限時の速度を「YouTubeの標準画質が閲覧できる程度の制限」になると説明。
「制限なし」が大きなウリであった同社サービス向けの通信速度制限が、極端に厳しい内容にはならないことをアピールしていた。
この速度制限は「当日を含まない直近3日間の通信量が3Gバイトを超えた場合」に一律適用される。
通信を利用する時間帯、場所を変えてもユーザー単位で速度制限が行われるため、
WiMAX 2+およびauの4G LTEでの通信量を減らすという以外には根本的には制限を回避する方法がない。
ただし、速度制限の対象となった状態でも(2+ではない)WiMAXについては速度制限なしで通信が行える。
具体的にはノーリミットモードまたはハイスピードモードでのWiMAX通信は速度制限の対象外だ
(ハイスピードモードでもエリアによってはWiMAX 2+接続にならない場合がある)。
WiMAX接続中は速度制限の対象外になるという一応の回避策は残っているが、
UQコミュニケーションズはWiMAX 2+のキャリアアグリゲーション(CA)対応エリアを9月末までに全国に拡大する予定で、
これに伴いWiMAXの通信速度が下り最大40Mbpsから13.3Mbpsへと全エリアで低速化するとみられる。
さらに、UQコミュニケーションズはWiMAXからWiMAX 2+への“移住”を促している真っ最中でもあり、
速度制限がないとは言えWiMAXが「過去のサービス」であるという印象は拭えない。
UQコミュニケーションズはWiMAX 2+の発表時点から、4月以降は直近3日間の通信量に応じた速度制限を設けることを
案内していたため、今回のWiMAX 2+向けの速度制限は「来るべき時が、来た」ということになる。
速度制限の対象とならないユーザーにとっては、通信量の多いユーザーの通信が速度制限によって減少することで
実効速度の改善が期待できる反面、WiMAX 2+を固定回線代わりに使っていたユーザーにとっては、
時間帯や場所を問わずに速度制限の対象となってしまうため、かなり厳しい制限といえる。
電波が有限の資源であることを考えれば、WiMAX 2+向けの通信速度制限はやむを得ない面がある。
しかし一律の速度制限ではなく、混雑するエリアや時間帯のみ制限するという形や、Wi-Fi通信への自動切り替え機能による
トラフィックのオフロードなどで、制限が少しでも緩和されることに期待したい。
キャリア各社が行ってきた直近3日間の通信量に基づく速度制限は、2014年後半より条件が緩くなる流れが続いていた。
しかし、UQコミュニケーションズがWiMAX 2+向けに速度制限を開始したほか、
Y!mobileのモバイルWi-Fiルーター「305ZT」も直近3日間の通信量に基づく速度制限を4月ころから開始している。
速度制限の詳細については前回の記事に記載を参照していただきたい。
UQ、料金そのままで2+への「移住」を促進/携帯各社のSIMロック解除、購入から180日は解除不可に
一連の通信速度制限の強化には、一部のユーザーによる大容量通信の影響をほかのユーザーに与えないためのほか、
モバイル通信サービスにおける通信速度の表記が、現在用いられている理論値(下り最大220Mbpsなど)から、
実際の環境で通信速度を測定した「実測値」をベースにしたものに変更されることも関連している可能性がある。
実測値での通信速度表記が重要であることは否定しないが、通信速度も時間帯や場所、使用する機種によって変わるため、
あくまで「1つの指標」に過ぎないことには注意したい。
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