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タカタの“殺人エアバッグ問題”が終息する気配をみせない。米運輸省道路交通安全局(NHTSA)は現在の地域限定リコールを、
全米を対象に拡大するよう、タカタに求めている。実現すれば、日本を含めて世界中が追随すると予想され、対象台数は2000万台を
超える規模となる。
「タカタの“Xデー”が来るとすれば、リコールによる負担と賠償金で自己資本金を超える赤字が出る時でしょう」(ラジオNIKKEI・
和島英樹記者)
株価は年初来高値の3300円から3分の1まで下落し、11月27日には中間配当を無配にすることを発表した。前期111億円だった
純利益は、今期250億円の赤字へと転落する見通しだ。
来期(16年3月期)にも、巨額の赤字が出ると見られ、会社存続に黄信号が灯る。
「それでも自動車メーカーはタカタを潰させる訳にはいかない」と指摘するのはジャーナリストの河村靖史氏だ。
「エアバッグ大手メーカーは、タカタを含め世界に3社しかありません。タカタが破たんすれば、世界中の自動車メーカーの注文が
2社に集中し、サプライチェーンのリスクが高まる。最終的には、タカタの大株主で関係が深いホンダが、追加の資本投入などで
支援せざるを得ないのでは」
タカタは、エアバッグ世界シェアは第2位。顧客の上位5社はホンダ、フォルクスワーゲン、GM、ルノー・日産、トヨタと国内外の
主要メーカーがズラリと並ぶ。
主要顧客売上比率の約4割が国内車で、今も約100万台のリコール対象車が未修理のまま道路を走行している。もし、日本国内でも
さらにリコールが決まれば、「新車購入者にはリコールの案内が届くが、中古車を購入した人にはメーカーからの案内は届きません」
(中古車販売業者)。
また、ホンダは1700件以上の死傷事故を米当局に報告していなかったことが判明。この中には、タカタ製エアバッグの欠陥に伴う
死傷事故8件が含まれ、今後厳しく追及されると見られる。
タカタへの資本投入とあわせて、経営への影響も注目されるホンダ。12月1日には、新車発表会が開かれたが、出席と見られていた
伊東孝紳社長は欠席した。アメリカで火を噴いたエアバッグ問題は、対岸の火事で済みそうにない。
ソース(週刊文春) URLリンク(shukan.bunshun.jp)
写真=米上院で被害を訴える女性
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