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米運輸安全委員会(NTSB)は1日、米ボストンの国際空港で昨年1月に起きた
日本航空の中型機ボーイング787のバッテリーから出火したトラブルに関する最終報告書を発表した。
日本のジーエス・ユアサコーポレーションの子会社、GSユアサ(京都市南区)が製造した
リチウムイオン電池の設計とボーイングなどによる認証検査に問題があったとしている。
報告書によると、GSユアサのバッテリーは8つのリチウムイオン電池のうち1つが内部でショートして
異常な高温になった場合、他の電池も連鎖的に異常な高温となる「熱暴走」を起こす欠陥があったと指摘した。
また、バッテリーには新しい技術が用いられていたため、
既存の規制では安全性が十分に担保できていなかった。
このため米連邦航空局(FAA)はボーイングにバッテリーの安全性を示すよう求めたが、
ボーイングは熱暴走の可能性を考慮せず、十分な検証が行われなかったと批判した。
NTSBはFAAに対し、安全性の検証やエンジニアへの訓練の改善などを勧告。
GSユアサに対しても、欠陥を事前に発見して除外できるよう従業員を訓練することを求めている。
昨年1月中旬には、全日本空輸機が飛行中にバッテリーから発煙し、
高松空港に緊急着陸する事故も発生した。
日米航空当局は一時、運航停止を指示したが、その後、ボーイングが改善策を講じたために
運航再開が認められていた。
2日の東京株式市場では、報告書の内容が嫌気され、GSユアサ株は一時、
前日比18円安の551円まで売られる場面があった。
今回の報告書発表により、約2年にわたり行われたNTSBの調査は終了した。
(ワシントン 小雲規生)
写真:バッテリーから出火した日本航空のボーイング787=2013年1月7日、米ボストン
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