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JDIが通期最終赤字に転落へ、スマホ用液晶の出荷未達
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[東京 15日 ロイター] - ジャパンディスプレイは15日、2015年3月期の連結業績予想を
下方修正し、当期純損益予想が100億円の赤字に転落すると発表した。
従来予想は268億円の黒字だった。スマートフォン(スマホ)用液晶の
出荷が計画より落ち込む。さらに、国内工場の閉鎖で特別損失を計上することが響く。
今年3月19日の上場後、2度目の通期決算は最終赤字に陥る。
売上高予想は7400億円(従来予想は7500億円)、営業利益予想は65億円(同400億円)に、それぞれ下方修正した。
7―9月期に見込んでいた大口顧客の出荷に遅れが生じたことが響く。関係筋によると、米アップル
が9月に発売したiPhone6の液晶の量産で、バックライトの取り付けの工程に遅れが発生したことがわかっている。
これに加え、中国スマホメーカー向け液晶の高精細化が想定よりも遅れ、
価格下落の激しい中級品の比率が高まったことで、限界利益を押し下げた。
アップル向けと中国スマホ向けの出荷の遅れは中間決算に響くが、下期にかけて挽回する方針
。ただ、利益率の高い国内スマホメーカー向けの液晶出荷が想定より落ち込むことが響き、
通期計画の下方修正につながった。スマホ事業の減損を発表したソニーの苦戦が背景となっている。
<深谷工場を閉鎖>
同時に、ジャパンディスプレイは、深谷工場(埼玉県深谷市)を2016年4月に閉鎖すると発表した。
中小型液晶市場の競争激化で、国内6拠点体制から5拠点体制に効率化する。
特損は2015年3月期下期に70億円を計上する。 同工場の閉鎖によって、
年間70億円の固定費削減になる見込み。
同社発足前に東芝の拠点だった深谷工場は、ガラス基板サイズが第3世代(550mm×670mm)にとどまる。
最新鋭の茂原工場(千葉県茂原市)のサイズが第6世代(1500mm×1850mm)なのに対し、
生産効率が劣ると判断した。深谷工場の従業員は、他の拠点に配置転換する。
ジャパンディスプレイ株の15日の終値は439円。今年3月に上場後、
公開価格900円を一度も上回ることなく推移している。上場からわずか40日後に2014年3月期の業績予想を下方修正して
一段の株価下落を招いたが、2015年3月期の業績予想も中間期時点で達成を断念する。