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日立、国内向け家庭エアコン全量を国内生産へ 円安影響抑える
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日本経済新聞 2014/9/17 20:01
日立アプライアンスは17日、2015年度にも国内向けの家庭用ルームエアコン
の全量を国内生産にする方針を明らかにした。現状でも約９割を国内で生産し
ており完全に移行する。円安で海外からの輸入コストがかさんでいるため。国
内生産のほうが品質の良さなどを訴えた高価格品を売りやすいとの狙いもある。
現在、国内向けの家庭用エアコンは大半を栃木事業所（栃木県栃木市）で生
産する。海外では中国・蕪湖市などの拠点で割安な普及モデルなど全体の１割
程度を生産する。これを順次、栃木事業所に移す。
円安の影響で鉄や銅など素材だけでなくコンプレッサーなど主要部品も高騰
している。同社によるとこれらの調達コストは３年で約３割上昇したという。
同社は家庭用エアコンの最上位機種「ステンレス・クリーン 白くまくん」
のＸシリーズ９機種を10月31日に発売すると17日発表した。ソファやテーブル
など家具の形状や位置を検知して効率的に冷暖房できる。価格は税別24万～39
万円（店頭想定）。前年度の最上位モデルと比べて１割前後高い。
同社によると14年度のルームエアコンの需要は、消費増税の反動減や天候不
順で前年度比15％減の約800万台の見通し。台数減を高価格品で補う考えだ。