14/08/10 22:20:19.02 rKgvUn/h
会社は株主のものという間違った発想で、時価総額至上主義が横行
洗脳された経営者たちは、「会社は株主のもの」と主張し、なるべく短い期間に株価を
吊り上げるための即効手段だけを追求してきました。その象徴がROE(株主資本利益率)の
重視です。ROEというのは、株主が投資したお金をどれだけ効率よく活用しているかを
見る指標であって、決して目標にはなりえません。ところがROEは株価と相関関係を
持っているので、ROEを上げることが目標と勘違いする経営者をたくさん作ってしまいました。
手段と目的が逆転したともいえます。
ROE=当期純利益/株主資本(株主資本-負債)×100で計算します。今のアメリカでは、
ROEを引き上げることが優れた経営者だと評価されるようになってしまったため、分子つまり
利益を大きくするよりも、分母を小さくする経営者が続出しています。分母を小さくするには、
従業員を解雇したり、工場を売却して生産を外注化するなどの手段を講じるのが手っ取り早い。
こうした経営者の多くは、自らの使命を果たしていると信じ込んでいるかもしれませんが、
そのうちに会社も社会も疲弊していきます。
こうした環境では、長期的な研究開発投資などは当然ながらできません。IT業界もこの
「短期間に株価を上げなければいけない症候群」といった病にかかっていますので、
私自身は、もはや画期的な技術は今後はアメリカからは生まれないなとみています。
日本はまだアメリカほど時価総額至上主義に毒されていませんし、長期の研究開発投資に
意欲的な企業も多い。改善、改良の意気込みも衰えていないので、大きな可能性を秘めて
いると思います。
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