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7月29日(ブルームバーグ):ソニー 債を保証するコストが東京電力債を上回った。今週の決算発
表が格下げの引き金となる懸念から、リスク意識が高まっている。
CMAによると、ソニー債を保証するクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のスプレッドは年初来42
ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し、先週一時182bpに達した。東電債の保証コストを2012
年11月以来で初めて上回った。日本企業のCDSスプレッドで構成するマークイットiTraxx日本指数
は、昨年12月31日以来3.5低下し64。米企業の指数 は2.9低下した。
ソニーの平井一夫社長は先月、7年で6回目の通期赤字見通しについて株主に陳謝した。同社は米
アップルや韓国のサムスン電子との競争に苦戦し、スマートフォンやテレビなどエレクトロニクス事業
の立て直しを図っている。日本格付研究所(JCR)と格付投資情報センター(R&I)はずれも、ソニー
の信用格付け を引き下げ方向で見直し中。ブルームバーグのデフォルト(債務不履行)リスクの指
標は最大4段階の格下げで投資適格の最低となる公算を示唆している。
朝日ライフアセットマネジメントシニアファンドマネージャー、中谷吉弘氏は「減損リクスが非常に高ま
っているような話がある。格付けの面とかでも心配になってきた。CDSの今後の動きについては決
算次第だ」と話した。
ソニーは31日に4-6月(第1四半期)決算を発表する。ブルームバーグがまとめたデータによれば、
同四半期の純損失は70億-140億円が予想 されている。同社が5月に示した今期(2015年3月期)
見通しは500億円の赤字。構造改革費用は1350億円を見込んでいる。同社によれば、04年以来不
採算のテレビ事業は過去10年に7900億円余りの営業損失を出している。
消費税の反動
メリルリンチ日本証券の上田祐介チーフクレジットストラテジストは「日本は消費税の反動で大型テレ
ビの売り上げが激減しているのは誰もが知っている」と指摘。その影響は「今度の中間まで」続くとの
見通しを示した。
ソニーの広報担当、ジョージ・ボイド氏は社債リスクと信用格付けについてコメントを控えた。
ソニーのJCRでの格付けは投資適格の上から6番目の「A」。R&Iは1段階低い「A-」。メリルの上
田氏はソニーがR&IのAクラスを維持できないのではないかという見方があり、CDS市場ではR&I
の格下げをめぐる思惑が「取引の動きに反映されているのではないかと思う」と話した。
これまでにソニー債の保証コストが東電債を上回ったのは、12年11月が最後。東電債のCDSスプレ
ッドは今年140bp低下し、25日は175bpだった。