14/06/25 09:54:11.46
ソース(週刊ダイヤモンド) URLリンク(diamond.jp)
写真=川上量生氏
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今年10月に経営統合するドワンゴとKADOKAWA。ネットメディアの将来をどう見ているのか、川上量生ドワンゴ会長にインタビューを
行った。そこで、川上会長は意外な事実を口にした。
―インターネット上のメディアで成功したビジネスモデルはまだ生まれていないようですが、やはりそのモデルは月額定額制といった
「サブスクリプションモデル」が有力なのでしょうか。
ええ。例えば、日経新聞社の電子版についていえば、結構、加入者がいるのではないでしょうか。僕も入っていますよ。
―5月1日現在で、35万人の有料会員がいるようですね。
なるほど。今、紙のメディアがネット上でどう収益モデルをつくるのかが問われています。その中で、世界的にみても、日経さんが
ずば抜けていると思いますよ。あとは朝日新聞社。あらゆるネット系のメディアの中で、実際に勝っているのがこの2社だと思うのです。
しかも、みなさんが思っている以上に、他と差がついていますね。
何が財産かといえば、日経さんでは毎月4000円を超える購読料金を払っている人が、10万人単位でいることです。?
今、ネットメディアは無料モデルが席巻していると思われています。無料の方が記事は拡散しやすく、有料にすると記事が読まれない
という認識があるからです。
ただ実は、有料記事でも拡散されている記事が目立ち始めています。これは重要なポイントですね。
日経電子版の会員数が50万人、100万人と増えたとき、世の中で話題になる発信源が有料記事となる可能性が大いにあるのです。
―それは意外ですね。「スマートニュース」や「グノシー」「アンテナ」など、自分の好みに適したニュースを届けようとする
キュレーション系のアプリが急増し、流行っています。
いや、どこが作っても、あの手のサービスは一緒ですよ。いずれ……ね。
―いずれ、ですか(笑)。
ネットメディアというのは、相変わらずアービトラージ(さや抜き)モデルですよね。自分で取材しないで、他媒体のニュースを集めたり、
そのニュースを見て記事を書いたりしています。ページビュー(PV)を集め、広告収入を得るというモデル。人件費を抑えることで運営
してきました。
結果として、そういうメディアが多数でてきたために過当競争になり、市場が荒れ地と化しました。数十人レベルで影響力のある媒体は
できましたが、そこから大きく成長したものはなく、成長の道筋もない。
このモデルって古臭いし、将来性がないのです。つまり、ネットメディアは、ビジネスモデルを作れていないと言えるでしょう。
―新興のアプリ会社は、ベンチャーキャピタルなどから資金を得て、テレビ広告を打ち利用者を増やそうとしています。
それもね、このまま永続するモデルではないのです。結局、コンテンツを自ら作っているところが勝つと思いますよ。みなさん、勘違い
していますよ。本当に勘違いしている。新興のネットメディア対オールドメディアの勝負は、実のところ、オールドメディアの圧勝です。
それを、わかっていない。
(>>2以降に続く)