14/06/12 02:13:10.29
(>>1の続き)
日本は今、アベノミクスによる金融緩和で景気が持ち直している。株も60~70%上がった。しばらくはその傾向が続くだろう。
日経平均株価は2万円を超えてもおかしくない。だが、ここからがポイントだ。歴史上、ミスター・アベのような金融緩和、つまり無制限
に円を刷り続けてうまくいった例は1つもない。必ずといっていいほど、最終的にハイパー・インフレに襲われるだろう。後から振り返って、
安倍晋三は歴史上、最悪の総理大臣として語られるだろう。「あの時がターニングポイントだった」と。それがいつかは私も答えられない。
10年後かもしれないし、20年後かもしれない。その時には私は日本株を全部手放すだろう。
―米国は今、量的金融緩和の収束に向けて動き出していますが。
ロジャーズ:日本と同じだ。金融緩和縮小は今のところ順調のようだが、ある時点でマーケットに混乱をもたらす。そうすると連邦準備
理事会(FRB)はそこでアクションを止めてしまう。そうするとマーケットは落ち着く。しばらくして再開すると、またある時点でマーケットが
下がる・・・・・・。この繰り返しだ。つまり、金融緩和縮小がいつまでたっても終わらないから、どんどん負債が積み上がっていく。
米国株は今、好調な動きを見せているが、私はすでに買われすぎ、かなり高く評価されていると思っている。米国株を買うくらいなら、
日本株を買うね。
■嫌われるロシアにチャンスがある
―中国経済に対して強気のスタンスでいますが、その見方は変わりませんか。
ロジャーズ:中国は今、成長が減速しているし、インフレ、資産バブルとさまざまな問題に直面している。だが、政府は足元、それらの
問題に対してよく対処していると思う。ソフトランディングは可能だ。私は人民元を買い増しているし、中国株の物色も始めた。
だが、中国政府は万能ではない。例えば政府は、環境汚染などに対しては有効な手立てを講じていない。これは、長期的に見て、
経済にとっても大きなダメージになるだろう。だから私は言う。中国は、ある部分ではうまくいくだろうし、ある部分ではうまくいかない。
あるいは問題は放置されたままになる。中国経済を見る際は、これらのポイントに注意する必要がある。つまり、政府の関心がどこに
あるかだ。
―日本、中国の他に、今有望と考えているものはありますか。
ロジャーズ:ロシアだ。ロシアは今、世界で最も嫌われている国の1つだ。だから皆買わない。だが、私はそこにチャンスを見出している。
ロシアは巨大だ。それに資源も豊富である。多くの国がロシアと本当はビジネスしたいと思っているはずだ。だから、米国の経済制裁
はうまく機能しないだろう。制裁を課せば、ロシア市場はもっと下がるだろうけど、私はその時、また買うね。ルーブルも今年3月に過去
最安値を記録した。だからルーブルも買ったよ。この判断は、すぐには実を結ばないと思うが、長期的に見ればうまくいくだろう。
(さらに続きます)