14/03/18 22:40:09.21
韓国サムスン電子が2013年10~12月期で2年ぶりに減益になった。同期の営業利益は
8兆3000億ウォン(約8100億円)で、前期比(7~9月期)で約18%のマイナスだ。
右肩上がりに最高益を更新してきたサムスン電子の進撃に急ブレーキがかかったように
見えるが、前年同月比で見れば6%程度のマイナス。とはいえ、13年通期の連結営業
利益は36兆7850億ウォン(約3兆5000億円)、前年比約27%増で最高益を更新中だから、
勢いが落ちてきたという評価は当たらない。
しかし、朝鮮日報をはじめとした韓国の有力紙は、韓国経済の先行き懸念と絡めて、
「サムスン減益」を大々的に報じた。
なぜ韓国メディアがそれほど大騒ぎするのかといえば、サムスン電子の業績は、単に
一企業の調子の良しあしでは済まされる話ではないからだ。
サムスン電子の売上高は、13年で230兆ウォン(約22兆円)以上。韓国経済(GDP)
の約2割を占め、韓国の輸出総額の約24%を占めている。
昨年1~9月期の韓国経済は、前年同期比で営業利益こそマイナスだったが、輸出と
売上高はプラスだった。しかし、そこからサムスン電子の業績を差し引くと輸出も
売上高もマイナスに転じ、営業利益のマイナス幅は3倍以上に拡大する。
つまり韓国経済はサムスン電子のおかげできれいに“お化粧”できているわけで、
サムスン電子が傾けば、その化粧が剥がれ落ちてしまうのだ。
たとえばホンダやソニーが業績を落としても、日本経済が揺らぐということはない。
日本経済を牽引する大企業はほかにいくらでもある。
韓国にも現代自動車、家電のLG、鉄鋼メーカーのボスコなどの大手企業があるにはある。
しかし、サムスン電子の数字があまりに突出していて、代わりに韓国経済を支えうる
企業が見当たらない。「サムスン電子がコケたら皆コケた」が韓国経済の実情なのだ。
■スマホがコモディティー化していく
サムスン減益の主な原因は、スマートフォン(スマホ)の減速と見られる。スマホ市場が
成熟化してきた中で、米アップル社の復調と低価格スマホを主力とする中国メーカーの
追撃が響いた格好だ。
ただし、サムスン電子にも構造的要因がある。図は「サムスンのセグメント別業績」である。
これを見ると同社の売り上げが、スマホを中心としたIT・モバイル部門に偏っていること
がわかる。デバイスはスマホにも使われている半導体のことで、それら含めたスマホ関連
の売り上げが全体の8割を超えている。逆に家電部門は低迷、テレビ事業に至っては「赤字」だ。
こうした過度のスマホ依存体質が、今やサムスン電子の最大のウイークポイントになって
いる。以前から指摘しているように、デジタル化の宿命として「スマホがコモディティー化
していく」のは避けられない。近い将来には1万円台、さらに5000円くらいまで低価格化が
進む可能性がある。
今後、スマホのマーケットの中心は新興国や途上国に移っていく。そこでは基本性能だけ
備えて追加機能はアプリで対応するという形の“低価格スマホ”が主流になっていくだろう。
そうなったときに、サムスン電子のコスト体質で「5000円スマホ」に対応できるのか、
私には大いに疑問である。
※長文記事のため以下割愛。全文はソース記事をご覧ください。
●図 URLリンク(president.jp)
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