14/03/18 12:25:12.00
■日本の「バカ事情」に異変あり!
日本人は、基本的に「バカ」を愛する国民性なのではないでしょうか。
全方位、死角なし……の完全無欠のエリートは、ただ自然にふるまっているだけで
「嫌味なヤツ」「人望がない」などと叩かれがち。その切れ者ぶりも、「如才がない」
「利にさとい」「こすっからい」などと敵を作りやすい。
いわゆる、出る杭は打たれるというやつです。
一方で、どこか行動がそそっかしい抜け作は「愛すべきバカ」として、職場のムード
メーカーとして重用されたりする。
「専門バカ」「バカ正直」と言った表現にも、どこかでその不器用ぶりを愛しむ姿勢が
見て取れます。
それは、日本が古来より、横並び意識の強いムラ社会だからかもしれません。
日本ではむしろバカより、超優秀な人が生きづらい―。
若い時分は「うつけ者」と呼ばれた織田信長然り、徳川幕府によるお取り潰しを避けるため、
わざと鼻毛を伸ばしてバカ殿を装った加賀藩三代目当主の前田利常然り、仇討はないと
見せかけるためお茶屋に入り浸った大石内蔵助然り…… 優秀な人は、むしろ悪目立ち
しないように、己をバカに見せかけるのに四苦八苦する始末でした。
有名広告代理店の社員や商社マンが、宴会でハダカ芸を見せ回っていたのも、へりくだる、
バカになることが、日本流の“お作法”だったからでしょう。
しかし、ここへきて、筆者は、そんな日本の「バカ/おリコウさん」事情にも、変化の
兆しを感じるようになりました。
バカ業界に黒船襲来―。そう、日本社会のグローバル化です。
■部課長ポストを外国人が独占
最近、筆者は日本の会社の(在日本の外資系含む)グローバル人材戦略について取材
・研究しているのですが、「今後の日本でバカは住みづらくなる」とつくづく感じさせ
られています。
グローバルビジネスを展開する日本企業では、人事制度、評価基準などをワールド
ワイドで共通化する動きが盛んです。
たとえば、某IT企業では、「ナインブロック」というGEが昔から使っている人材を
9つのブロックに区分けする手法を導入し、その上位層にのみ、グローバルタレント
としてのエリート教育を施しています。
異動も世界を跨いで行うのがもはやスタンダード。「グローバル・ジョブ・ポスティング
システム」と言って、本社、支社の区別なく、全世界拠点共通の「人材巨大データベース」
から適材適所を選び出す仕組みになりつつあります。
ということは……。たとえ、以前は日本発の純和風だったはずの企業でも、その経営者
選びの段階で適当な日本人が見当たらなければ、支社(現地法人)から外国人を引っ
張ってくる、あるいは外部からヘッドハンターに引っこ抜いてきて貰う……なんて事態は
今後急増すると見込まれます。
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