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「無謀な決断だ」「テレビの二の舞いになる」
6日、平成26年3月期連結業績予想を下方修正したソニーの平井一夫社長が今後の
方向性として「スマートフォン(高機能携帯電話)に経営資源を集中する」と発言した
ことに対し、複数の関係者は懐疑的な目を向けた。
スマホ市場は中国企業などの躍進で価格競争にさらされ、今後は頭打ちが予想される。
業界首位の韓国サムスン電子ですら「スマホの次」の模索に躍起になっているほどだ。
そんな激戦区に未来はあるのか。「ソニーこそ発想力で次を担う製品を打ち出すべきだ」
(岩井コスモ証券投資調査部の有沢正一副部長)との声は少なくないが、それでも平井
社長は6位以下(シェア3%前後)に甘んじているスマホ分野で「シェア3位を確実にする」
と意欲をみせる。
■スマホで「ソニーらしさ」が復活!?
スペイン・バルセロナで24日始まった世界最大の携帯電話見本市で、ソニーが出展した
新型スマホ「エクスペリアZ2」が来場者の関心を集めた。高解像度の4K動画が撮影
できるなど最も得意とする映像・音響を進化させたもので「斬新ではないが、久しぶりに
ソニーらしい商品」(関係者)と評価も高い。
ライフスタイル自体を変えてしまった「ウォークマン」など、これまで『洗練された
カッコよさ』『ワクワク感』を形にした“ソニーらしさ”に世界が魅了されてきた。
十数年来、「ソニーらしさが失われた」と言われるが、今回のスマホのように自社の
強みに立ち返ることで「らしさ」を取り戻そうとしている。
■強敵サムスンと組むシャープの深謀
インドネシア・ジャカルタ。2月上旬、市内中心部の家電量販店「エレクトリック
・シティ」をのぞくと、入り口にはサムスンの大型液晶テレビが並んでいた。
シャープやパナソニックの商品は店内奥で、この配置は売り上げに応じて変化するという。
インドネシアでは日本製品への信頼は厚いが、近年は安価な韓国製が台頭。販売責任者は
「数年前まではシャープのテレビを一番前に並べていたが、今はサムスンだ」と話す。
シャープが経営危機に陥った最大の理由は、液晶パネルへの過剰投資と液晶テレビの
収益悪化。それらはサムスンが仕掛けた低価格化戦略などが少なからず影響している。
瀬戸際に追い込まれたシャープが昨年3月に決断した一策は意外なものだった。
自らを窮地に追い込んだサムスンに株式(約3%)をもってもらうというもので、
日韓のライバルが資本提携するのは初めて。ある関係者は「狙いはシャープの技術資産で、
決して救済ではない」と分析する。
ただ、この関係をきっかけに、シャープはサムスンなど韓国勢から液晶パネルを相次ぎ受注。
現時点ではサムスンとの提携がプラスに働いている。(※続く)
●世界最大の家電見本市(CES)のソニーブースに並ぶスマホ
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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