14/03/01 18:32:35.38
>>1の続き
「正規雇用」という制度のレールに乗った人と者と乗れなかった者が直面する現実がある。
どんなにいい大学を出ていたとしても、非正規雇用である非常勤講師であれば月給は
20万円程度。厚生年金などにも加入できず、健康保険も自腹。給与は時給計算で、何年
勤務しても昇級など一切なく、退職金などあり得ない。高齢化すれば、ある日、雇い止め
通知が家に配達され、それで終わりということもあるという。
一方、学歴では劣る短大卒でも、正規雇用で学校法人の事務職などになれば、年金も
退職金もある上に給与は毎年昇級する。万一、病気になったとしても生活はある程度
補償され、職階もキャリアに応じて上がっていく。大学関係者という括りで見れば、
高学歴な非正規雇用者と、そうでない正規雇用者では、生活レベルに圧倒的な差が
ついてしまうのだ。
「高学歴=高収入」という時代ではもうないのかもしれないが、優秀な人材が制度の問題
などによって、正規雇用されずに貧困に陥ることがある。男女平等が叫ばれ、男性よりも
女性の方が、年収が高いということも少なくないが、本書のような高学歴女子の貧困という
ケースもあるということだ。不利な制度でも尚、好きな分野で道を切り開くのか。専業主婦
になるのが賢いのか。
少なくとも学歴さえ得れば安心、という考えは捨てた方がいいに違いない。