14/02/26 08:18:19.18 0exNFZ78
>>472
例えば、年商1億円の零細工務店に直接発注したとして、
その工務店が手抜き工事をして、工事費1億円の建物がスクラップになった場合、
その工務店に1億円の損害賠償をしても、工務店は簡単に倒産してしまって損害はほとんど回収不能。
元請として、売上高1兆円のゼネコンに発注していれば、1億円程度の損害賠償で倒産することはない。
まー、一種の保険だな。
また、年商1億円の工務店だと、例えば工期1年の工事を請け負ったとして、
施主が代金を支払ってくれるのは建築後だが、建設中に仕入れた材料費などの
仕入先への支払は施主が代金を支払ってくれるまで待ってはくれないから、
工務店が立替払いしなければならない。
材料費だけでなく、職人などへの賃金も工務店が前払いしなきゃならない。
年商1億円程度の工務店には何千万円もの資金を1年近くも前払いして滞留させておくような余裕はない。
すると、必然的に建築途上で施主に対して仕入に掛かった費用を請求せざるを得ない。
施主としては完成してもない建物の代金を一部とはいえ支払うのは抵抗がある。
完成後に不具合が発覚しても、既に支払ってしまった代金は回収できないかもしれない。
建築に限らず流通の世界にも、システム開発の世界にも、商社やブローカー、
SIerなどの仲介業者が存在するのは、代金の取りっぱぐれ、契約不履行、
仕入支払から売上回収までのタイムラグなどのリスクヘッジのため。
中抜き(中間業者を飛ばす意味)して、直接末端の施工業者に発注することは、
命綱なしで綱渡りするようなもの。