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■「同調できない人間は排除される」との懸念も
しかし、こうした店員たちの姿は、多くの視聴者の目には異様に映ったようだ。インターネット上にはVTRに関する意見が
数多く寄せられ、「違和感通り越して戦慄を覚えた…」「『部活の悪い面』が、そのまま社会人若年層に持ち込まれているような」
「愛も幸福も希望もそんな声高にぎゃんぎゃん主張するものじゃないと思うんだ」「居酒屋甲子園は『20世紀少年』の
『ともだち』の集会みたいに見えて本当に衝撃を受けた」など、否定的な声が目立った。VTRでは居酒屋甲子園のほかにも、
自治体の条例や町名にまでポエム化の波が及んでいることを伝えていたが、反応のほとんどが居酒屋についてのものだった。
番組では「ポエム化」の危険な側面も指摘し、「目にしたくない現実を覆い隠す道具になりかねない」とも伝えていた。
VTR後には識者らもコメントしている。
甲南大学準教授の阿部真大氏は「一見すると異様で騙されているようにも見えるが、彼らの労働状況を考えると
『そう思わないとやっていけない』というのも事実」という一定の理解を示した上で、「やりがい」に重きを置くのではなく、
搾取されないよう労働者としての自覚を持つことが大切だとした。
コラムニストの小田嶋隆氏は「ポエムの言葉の内容は読み手の読解力に委ねられている。読み手の側で同調していくという、
求心力になっている」と話す。だが、その結果として「現場では、同調できない人間は排除する力になって
あらわれてしまうのではないか」との懸念を示した。
■居酒屋甲子園側、報道内容に反論
一方、ネット上で「気持ち悪い」とも指摘されてしまった居酒屋甲子園は15日、「沢山の方々に不快と感じられる
報道がありました」として公式サイト上で放送内容に異議を唱えた。NHKからは当初「『熱い言葉』の現場を訪ね、
その背景にあるものを探る特集」「低温世代といわれる若者たちのこころをどう動かすか、その取り組みの様子を取材」などと
聞いていたといい、「居酒屋の素晴らしさや働くことの尊さなどを伝えられる」と感じて協力したと事情を説明。
その上で、放送内容は「若者をごまかすための言葉遊び(『ポエムの力で説明放棄』『何かを隠蔽する』等々)であるような」
本意ではない内容だったとして、「誠に残念」と綴っている。理事長の山根浩揮氏は、関係者に謝罪するとともに、
今後の対処について現在協議しているとも説明している。
(以上)