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長年にわたり中国の自動車メーカーは不良品を作ることでよく知られていた。2005年には
ドイツの車両試験担当者が中国の江鈴汽車のスポーツ多目的車（SUV）「陸風（Landwind）」
を「最悪の車」と評した。その2年後、華晨汽車集団のセダン「BS6」は、有名な欧州の
衝突試験で5点中1点しかもらえなかった。
中国メーカーは過去の過ちから学んだようだ。
10月31日に発表された自動車業界コンサルティング会社JDパワーの調査報告書によると、
信頼できる車を作るという点で、中国勢と海外勢の差が大幅に縮まっている。
設計関連の問題や、欠陥・異常について調べたこの調査で、中国メーカーがエンジン、変速機、
暖房・換気・空調システムに関する問題の解決に成功したことが分かった。
JDパワー中国部門の副社長兼マネジングディレクター、メイ・ソンリン氏は報告書で、
「広汽乗用車（GAC Motor）」「啓辰（Venucia）」「栄威（Roewe）」「納智捷（Luxgen）」
の中国4ブランドの成績が業界平均を上回ったことを明らかにした。昨年の報告書で業界平均を
超えた中国メーカーが1社もなかったのとは大違いだ。
広汽乗用車は広州汽車集団の子会社で、「伝祺（Trumpchi）」ブランドの車を生産している。
啓辰は東風汽車集団と日産自動車が開発した合弁ブランド。栄威は中国の業界最大手、上海
汽車集団が所有。同社は05年、倒産した英MGローバー・グループから技術を取得した。
納智捷は東風汽車集団と台湾の裕隆汽車が開発した。
報告書には載っていないが、中国の奇瑞汽車と投資グループのイスラエル・コープの合弁会社、
観致汽車の「観致（Qoros）」も言及に値するだろう。観致汽車は9月、セダンの1つで、権威
ある欧州新車アセスメントプログラム（ユーロNCAP）から5つ星を獲得した。観致は年内に
中国で発売される予定だ。
こうした進歩があったにもかかわらず、中国メーカーは国内市場でさえも海外メーカーとの
競争で苦戦している。中国汽車工業協会（CAAM）によると、今年1-9月の国内セダン市場に
おける中国勢のシェアは27％にとどまった。10年時点のシェアは31％だった。今のところ
米国で車を販売するのに必要な承認手続きを終えた中国メーカーはゼロだ。(※続く)
●栄威（Roewe）の評価は平均を上回る
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●100台当たりの不具合報告件数の推移（緑：中国製、青：海外製）
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