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10月7日、携帯キャリア大手3社が9月の携帯電話契約数を発表した。9月といえば、
3社とも新型iPhoneを20日に発売。NTTドコモが初めてiPhoneを扱った
月だけに、その動向に注目が集まっていた。
9月の新規契約数から解約数を引いた純増減数は、ソフトバンクモバイルが21ヵ月連続で
「純増数ナンバーワン」となる27万700件。KDDI(au)も23万2700件と
大幅純増を記録する一方で、ドコモはマイナス6万6800件と過去最大の純減。
iPhone効果への期待もむなしく、ひとり負けの構図がくっきりと表れた格好だが、
通信ジャーナリストの神尾寿氏はこう話す。
「この数字を額面どおりに受け止めるべきではありません。そもそも、9月20日発売の
新型iPhoneの契約数は10日分しか含まれていないし、この1ヵ月分の数字だけを
見てiPhone販売競争の優劣を決めるのは早計です」
そうはいっても、ドコモの契約実績の悪さは突出している。
「ドコモの純減は他社と比べて新型iPhoneの初回供給量が比較的少なく、在庫切れに
よる販売ロスが響いた結果。現在の予約の積み残しで見ると、実は3社の中ではドコモが
優位に立ちます。新型iPhoneの在庫が潤沢になる11月、12月にはドコモの契約数は
純増に転じる可能性が高い」(神尾氏)
さらに、毎月発表されるこの数字にはカラクリもあると指摘する。
「純増減数は各社の自己申告ですから、数字は“つくれる”。純減になりたくないからと、
社員やショップ店員に自社のプリペイド携帯を大量に契約させて純増に化けさせるといった
ことが以前は常態化していました」(神尾氏)
今ではこうした水増し工作はなくなったようだが……。
「契約数に含まれる通信モジュール契約を利用した、より巧妙な“数字づくり”が行なわれる
ようになっています。通信モジュールとは、デジタルフォトフレームやルーターなどの
データ商材のこと。これをスマホ目当ての新規の客に同時契約させ、純増1を純増2に増やす
手法ですね。なかにはデジタルフォトフレームの同時契約をスマホ端末価格の割引条件にする
など、半ば強引に押しつけるショップも見受けられる」(神尾氏)
どのキャリアがそんなことを?
「ほとんど報道されませんが、毎月各社が発表する純増減数の中には内訳が明記されていて、
その中に『通信モジュール契約数』という項目があります。これを見れば一目瞭然。ほぼ毎月
のようにソフトバンクの数字が突出して多いのがわかります(苦笑)」(神尾氏)※続く
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