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9月11日(ブルームバーグ):中国の経済全体のファイナンス規模は8月に前月比で
ほぼ倍増した。金融リスクが高まる犠牲を払っても経済目標を達成するという
同国指導部の姿勢が、この統計から示唆される。
中国人民銀行(中央銀行)が10日発表した8月の経済全体のファイナンス規模は
1兆5700億元(約25兆7300億円)で、ブルームバーグ・ニュースがまとめた
市場関係者10人の予想中央値の9500億元を上回った。
このうち銀行による人民元建て新規融資の割合は約45%と、7月の87%から低下。
従来型ではない信用供与が拡大していることが分かる。
8月の経済全体のファイナンス規模は5カ月ぶりに増加し、7月までの過去最長の
減少局面が終了した。8月はまた工業生産が1年5カ月ぶりの大幅増となったほか、
輸出の伸びが市場予想を上回り、中国が今年の成長率目標の7.5%を達成する
可能性が高まった。
同時にこうしたデータは、金融システムへのリスクとなるシャドーバンキング
(影の銀行)が再び勢いを増していることを示す。
中国では1-3月(第1四半期)に記録的な信用供与の拡大が見られた。
ソシエテ・ジェネラルの中国担当エコノミスト、姚煒氏(香港在勤)は
「信用供与の持ち直し傾向が続けば、中国の現在の景気回復局面はもう少し
長期化するかもしれない」と指摘。
その上で、「しかしそれは後の下押しリスクを高めるだけだ。既に警戒すべき
高水準にある中国の企業と地方政府のレバレッジが上昇し続けることになる」と
述べた。
経済全体のファイナンス規模は7月には8088億元と、1年9カ月ぶり低水準と
なっていた。
8月の新規人民元建て融資は7113億元。同月のマネーサプライ(M2 )は
前年同月比14.7%増で、3カ月ぶりの高い伸びとなった。
JPモルガン・チェースの7月のリポートによれば、中国の信用供与の
対国内総生産(GDP)比率は2012年に187%と、2000年の105%から上昇。
日本は1980年が127%、90年が176%だったという。
UBSは私的な貸し借りや銀行のオフバランス部分などを含めた中国の
シャドーバンキングの規模について、3兆3500億ドル(約336兆円)との推計を
示している。
ソースは
URLリンク(www.bloomberg.co.jp)