13/07/06 11:48:23.51
シェールガスが、いよいよ「世界の常識」を変えはじめた。その波は日本へ。
高いLNG(液化天然ガス)価格が下がるだけではない。LNG船の需要増で、青息吐息だった日本の造船メーカーや関連メーカーが、
いま大復活をとげようとしているのだ。
『図解 1時間でスピード解説!シェールガス革命』(小社刊)を書いた泉谷渉氏が、息を吹き返しつつある、
日本の造船産業に熱いエールを送る。
つい最近の話だ。会食の席についたエレクトロニクスメーカー大手の幹部は、机をたたいてこう叫んだ。
「日本の電力各社は、原発停止の影響を言い訳に、ひたすら『電力料金値上げをお願いしたい』と、額を床にすりつけるばかりだ。
国民はみな電力会社の役員や社員の給料のバカ高さを知っているから、シラけ切っている。
おまけに震災復興資金はどこかの自治体のゆるキャラに使われたり、全然関係のない県の公共建物の増改築などに投入される有様だ。
まったく、やってられない」。
■2月に比べ、すでに3割も安くなったLNG価格
世界一高い電力を使わされて、おまけに税金も高いこの国にあって製造業を維持することがいかに困難であるかを、電力各社はわかっていない。
大型工場になれば多額の電力料金を支払うわけであり、これがコストを圧迫する。結果として価格を下げられない。
国際競争に負けていく。こうした状況が何年間続いていたことだろう。
ところが、である。直近のLNG(液化天然ガス)の日本向けスポット価格は100万BTU当たり14ドル半ばまで下がり、
2月につけた最高値から3割も安くなった。世界各地でのシェールガス開発のインパクトは大きく、
2017年以降には米国、ロシア、日本でLNGの生産・輸出入基地の新設が予定されることで、天然ガス市場の需給は大きく緩和する見込みだ。
■LNG運搬船関連技術で、世界トップレベルにある日本
加えて、LNG運搬船の建造も多数計画され、米国、アジア、中東までの輸送コストも大きく下がってくる公算だ。
LNG船の需要拡大は、日本企業にも多くのメリットをもたらす。LNGタンカーに関する日本技術は世界トップレベルにある。
マイナス約160℃の超低温技術は、川崎重工業やIHIの独壇場といっても良い。
貯槽タンクや液化装置でも日本は強く、日揮や千代田化工建設のお家芸だ。
低迷してきた日本の造船業ではあるが、LNG運搬船をテコに復活をかける状況が整ってきた。
全世界で運行されるLNG運搬船の数は、現状で359隻であるが、今後60~70隻の需要が生まれそうだ。
14万立方メートルクラスのLNG運搬船の価格は1隻約200億円であり、とんでもないビジネスが新たに生まれる。
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