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カジノで作った負債返済のため連結子会社７社から計５５億３０００万円を
借り入れたとして、会社法違反（特別背任）に問われた大王製紙前会長、
井川意高（いかわもとたか）被告（４８）の控訴審判決で東京高裁は２８日、
懲役４年の実刑とした１審・東京地裁判決（１２年１０月）を支持、
弁護側の控訴を棄却した。
小川正持裁判長は１審と同様、「父に叱責された後も犯行を重ねて被害を
拡大させた。子会社では経営上深刻な事態が生じ、大王製紙も上場廃止寸前の
危機に陥った」と指摘。
「実刑が重すぎて不当だとは言えない」と結論づけ、執行猶予付き判決を求めた
弁護側主張を退けた。
判決によると、井川前会長は海外のカジノで作った負債の支払いなどに
充てるため、１１年３～９月、自身が代表取締役会長を兼務していた計７社の
役員らに依頼、取締役会の承認を経ずに無担保で計５５億３０００万円を
借り入れた。
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