13/02/25 17:40:27.35
国公立大の2次試験の前期日程が25日、全国158大学で始まった。
志願者数は昨年より197人多い26万7930人。募集人員に対する倍率は昨年と同じ3・4倍となった。
大雪の影響で、会津大(福島県)で試験開始を2時間遅らせたほか
▽青森公立大90分▽東北大、宮城大60分▽弘前大、宮城教育大30分と、各大学で開始を繰り下げた。
学部数は534で、中・後期日程を含めた学部別の倍率は「医学・歯学」「薬学・看護」がともに最も高く5・9倍。
続いて「農業・水産」「人文・社会」が4・7倍。「理工」は4・6倍だった。
20大学の32学部がセンター試験の成績で2段階選抜を実施した。
東京大(東京都文京区)では午前8時前、開門と同時に受験生が会場に入った。
福岡県立筑紫丘高3年の田中華鈴(かりん)さん(18)は母敬子さん(42)と会場に。
「理科2類志望。期待に応えられるように頑張りたい」と意気込んだ。
中期日程(公立大のみ)は3月8日から、後期日程は同12日から実施される。
今年の大学入試は、昨年同様「理高文低」の傾向が続いている。中でも薬学部が人気だ。
薬剤師が確実に就職につながる国家資格として、受験生や保護者の間に定着したことが理由とみられる。
情報誌の就職率ランキングでは各大学の薬学部が上位を独占。人気は当分続きそうだ。
前期日程の志願倍率が8・2倍となった千葉大薬学部がある千葉市中央区の亥鼻(いのはな)キャンパスでは
受験生を収容しきれず、大学本部がある同市稲毛区の西千葉キャンパスで午前11時から試験を開始した。
千葉市の男子高校生は「資格を取って製薬会社に就職したい」と話していた。
大手予備校「河合塾」によると、薬学部は、国公立大前期日程の志願倍率が前年比0・35ポイント増の4・47倍で、
志願者数も9%増加。学部別でトップクラスの伸びを見せた。教育情報部の富沢弘和(とみざわひろかず)チーフは
「08年のリーマン・ショックと就職氷河期で資格系学部の人気が始まり、
教育学部、看護学部をへて今、薬学部に回ってきた」と話す。
旺文社教育情報センターによると、薬剤師の養成課程が2年増えて6年制に変わった06年度入試では、
志願者数が国公立大で前年比7%減、私立大で31%減となり、不人気に。2年延長され、
学費負担や就職環境悪化への不安などが影響した。
6年制となって初めての卒業生が就職した12年春、究極の売り手市場となった。
受験情報会社「大学通信」の学部別就職率ランキングでは、理系の上位20校のうち15校を薬学部が占めた。
同社の安田賢治(やすだけんじ)・常務取締役も「薬剤師が見直されている流れはあったが、
ここまですごいとは思わなかった」と驚く。
雨谷栄(あまがやさかえ)・日本薬科大教授は「ドラッグストアに調剤薬局を併設する店舗が急増して
薬剤師の求人が殺到し、人材育成が追い付かない状態。今後も高齢化で在宅介護が増加し、
薬剤師への高い需要は続く」とみる。
一方、文系学部は人気が低迷。東京大では、法学部への進学者が多い文科1類の前期日程の
志願倍率が2・92倍で、2段階選抜を実施する基準の約3倍に届かず、13年ぶりに「門前払い」がなかった。
▼ソース
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