13/02/12 11:00:36.01
中小企業金融円滑化法の生みの親である亀井静香元金融相が3月の法律打ち切りを前に、
本誌に激白した。モラトリアム(返済猶予)導入で企業が事業再建に向けた時間は稼げた
ものの、その間に経済環境が上向かず、法律が終われば倒産が増加するとの厳しい見方を示す。
小手先の「アベノミクス」だけでは景気が好転しないと断言する亀井氏が、いま必要とする
処方箋を語る。
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■日銀の金融緩和だけでは意味がない
--円滑化法を施行した2009年当時、「金融機関が社会的な役割を果たしていない」と
声高に批判していたが、銀行の姿勢は変わったのか
先日も中小企業の人が「銀行から取引は3月までと言われた」と話していた。そうなってしまうん
ですよ、実際に法律が切れてしまうと。倒産が増え、日本経済を支える底辺の企業が大変なこと
になる。
金融機関は社会的な責任や経済に対する自覚を持って、企業に融資をする方向に変わらないと
いけない。リスクをとって、カネを貸す大胆さが全くない。ベンチャー企業を含めて、新たな
産業を支援しようとの気概がないんだから。バブル時代の苦い経験に学んだのかどうか知らんが、
安全な国債の運用手数料だけで稼ぐならば、経済を活性化させる役割は果たせない。銀行の体質
は変わらなかった。
いくら日銀が金融緩和してカネを作っても、国民のために前向きに運用しようという金融機関が
なければ意味がない。金融緩和による資金を活用して、産業界が守りではなく、攻めに向かう
ようにしなければ、日本経済は沈没しちゃうよ。
私もわかっていますよ、借りたカネは本来返すのが当たり前だと。問題は返せない経済状況であり、
それを2009年に誕生した民主党政権は変えられなかった。なぜ円滑化法を時限立法にしたのか。
それは無期限にやるんじゃなくて、借りたカネを返せる社会を作るため。当時の大塚耕平副大臣
や金融庁はよくやってくれた。私は批判するマスコミに「バカヤロー」といって、反対の圧力を
蹴っ飛ばす役割を果たしただけ。でも、経済状況は良くならずに2回延長した。
■今のままではアベノミクスはバブルに
--どんな処方箋が必要なのか。
現在の問題はアベノミクスをやろうとしても、その受け皿である社会・経済構造が壊れちゃって
いること。小泉改革で変わった。いまの産業界では、下請けや孫請け企業に優越的な立場を
使っているなんて話は珍しくないでしょ。(※続く)
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