13/01/21 20:21:02.66
「もう続けられない」。福島第1原発事故による放射能汚染で、岩手県内の露地栽培
シイタケ産地がかつてない困難に直面している。放射性セシウムが国基準値(1キロ
グラム当たり100ベクレル)を超過し出荷制限が続く県南部は生産継続を断念する
動きがみられ、影響は深刻。県北部など出荷可能な地域も風評被害による価格下落に
苦しむ。干しシイタケの県全体の生産量は激減しており、全国上位を誇った「岩手
ブランド」は危機に瀕している。
国による出荷制限が続く一関市。旧西磐井地区の約80戸で組織するいわて南農協椎茸
(しいたけ)生産部会の千葉孝夫部会長は昨春、約40年続け、シイタケ栽培に不可欠な
植菌を見送った。
同地区は、稲作を主体にシイタケ生産する農家が多い。「今年も多くの人が植菌しない
だろう。安全なものを作ることができ、正当な価格で販売できなければ次世代に引き
継げない」と肩を落とす。
一方、出荷可能な県北などの干しシイタケの市場平均価格は原発事故前の5分の1の
約千円(1キログラム)まで下落。生産者は東京電力に賠償請求した上で、県などの
融資を活用した経営を強いられている。
全農園芸農産部椎茸事務所(埼玉県)は2012年の本県の干しシイタケ生産量を
約110トンと推計。全国5位だった11年の約215トン(林野庁統計)から
ほぼ半減する見込みだ。市場は西日本産が増え、本県の立場は大きく揺らぐ。
●価格が下落する中、生産を続ける県しいたけ産業推進協議会の高屋敷幸雄会長(左)
URLリンク(www.iwate-np.co.jp)
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