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［東京 １７日 ロイター］ 午後３時のドル／円は、ニューヨーク市場午後５時時点に比べ、
ドル高／円安の８８円後半。
リスクオフムードが広がるなか上値が重い展開が続いていたが、午後３時にかけて
甘利明経済再生担当相の発言が伝わると、急速に買い戻された。
一方、１２月オーストラリア雇用統計がさえなかったことを受け、豪ドルは軟調に推移した。
＜甘利氏の発言で一変＞
ドル／円は８８．１３─８８．７９円のレンジで取引された。
「このところの政府サイドからの円安悪影響発言が尾を引いている感じだ。円売りに絡めて
いろいろな通貨を買っていた人がいったんポジションを落としている」（大手邦銀）との声が
出るなか、上値が重い展開が続いていたが、午後３時にかけて甘利明経済再生担当相の
円相場をめぐる発言が伝わると、状況は一変。ドル／円は急速に買い戻された。
「発言に海外勢が飛び付いた」（外銀）という。
もっとも、市場では
「引き続き押し目買い意欲は強いが、上がったところを買っていく人はずいぶんと減った。
上値を追いかけて買うのは危険という雰囲気になっている」（邦銀）と慎重な声も出ており、
調整ムードに変化の兆しが出るかどうかは依然不透明だ。
この邦銀関係者は
「ＩＭＭを見ても、１２月中旬をピークに毎週円売りが減り続けているので、ポジション縮小の
流れは続くかもしれない。一方向に行き過ぎていたため、これから若干の調整があるとみている
人が増えている」と指摘。下値めどについては「１月９日につけた直近安値の８６．８２円付近が
重要なポイントになる」との見方を示した。
「ここまできたら買おうと思っている人はそれなりにいるだろうが、ポジションが全然
ほぐれておらず、いまだに８９円台のロングを抱えて苦しんでいる人がいるとすれば、
ずるずると売りが売りを呼ぶ展開もあり得る。需給バランスがどうなっているのか一番見た
い水準が８７円前後だ」という。
＜さえない豪雇用統計＞
豪ドル／円は一時９２．５２円付近まで下落した。１２月豪雇用統計で、就業者数が前月比
５５００人減と市場予想（前月比変わらず）を下回ったことなどが響いた。
もっとも、午後３時にかけて甘利経済再生担当相の発言が伝わると、やや戻す展開となった。
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