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業績不振に陥っている日本の民生機器メーカーが再び勢いを取り戻そうと苦しむなか、
ソニーは第3四半期(7-9月)にスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)で韓国サムスン電子と米アップルに次ぐ
世界第3位のメーカーになったことが米調査会社IDCの調査でわかった。前年同期は6位だった。
かつてクールな電化製品の代名詞だったソニーにとって、これは復活の兆しだろうか。
おそらく、そうではない。
ソニーが世界第3位に浮上したのは主に、フィンランドのノキアと台湾のHTC、
さらにスマホ「ブラックベリー」を開発・販売するカナダのリサーチ・イン・モーション(RIM)のシェアが大幅に落ち込んだのが原因だ。
IDCによると、ソニーは第3四半期、世界出荷台数で4.8%の市場シェアを確保した。
前年同期の5%をやや下回る水準だ。一方、ノキアの市場シェアは前年同期の13.6%から3.4%へ落ち込んだ。
HTCは同10.3%から4.7%へ、RIMは同9.6%から4.2%へ下落した。
IDCが先月発表した同四半期の暫定版の市場占有率データではソニーは上位5位に入っていなかったが、
これはソニーの出荷台数データがその時点では入手できていなかったためだという。
その後更新されたデータによると、占有率トップのサムスンが前年同期の22.7%から31.3%へ、
またアップルは同13.8%から14.6%へそれぞれシェアを伸ばした。
サムスンとアップルの2社が市場のほぼ半分のシェアを支配する一方、
他のメーカーは1社として5%を超えるシェアを持っているところはない。
さらに言えば、携帯電話事業から高い利益を上げているのはアップルとサムスンの2社だけだ。
携帯電話市場全体のなかで、利益率が高くて儲かる市場は最も高い価格帯しかないが、
この価格帯はアップルのスマホ「iPhone(アイフォーン)」とサムスンの「GALAXY(ギャラクシー)」シリーズの旗艦モデルが、ほぼ独占している。
ソニーが携帯電話部門の業績を反転させられるかどうかは、
下位機種ほどにはその成長が力強くない上位機種マーケットで同社がシェアを伸ばせるかどうかにかかっているようだ。
そのためにはソニーはアップルやサムスンからユーザーを奪い取らなければならないだろう。
携帯電話部門を含むモバイル・プロダクツ&コミュニケーション分野で、ソニーは7-9月期に231億円の営業損失を計上した。
モバイル部門の広報担当者は23日、
ソニーが出荷台数で世界3位に入ったのは競合他社の一連のシェア低下も一因であることを認めた。
同担当者によると、ソニーはスマホの上位機種マーケットでの成長を試みており、
新しい機種の販促活動のため映画部門などと緊密に協力しているという。
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