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■働きたいのに働けない人があふれる理由
「生産年齢人口が減れば、いいことだってあるんじゃない?」と言う人たちもいる。
働き手が不足すると、企業は人手不足におちいり、女性や高齢者、身体障がい者を含め、
たくさんの人を採用するようになる。結果的に失業者が減る―こんなシナリオも考えられるからね。
でもね、最初に話したように、生産年齢人口が減っても、労働力不足になることはないんだ。
まず、生産年齢人口が減るスピードを見てみよう。2010~2025年の生産年齢人口の減少率
は、年率0.9%と予測されている。
ところが、これを上回るスピードで進みそうな指標がある。「平均労働生産性上昇率
(へいきんろうどうせいさんせいじょうしょうりつ)」だ。ちょっと長い名前だけど、
労働の量に対してどれくらい生産できるかを表すものだよ。工場の機械化やロボット化など
を進めたりすることで、上がる指標だ。
2004~2008年の平均上昇率を見ると、1.19%。今後もこのスピードで上昇するものと
仮定すると、生産年齢の減少率0.9%を上回って進むことが考えられる。これなら、生産
年齢人口が減ってもどうやらカバーできそうだね。
ただ、困ったことがある。不足分をカバーできる分、就職できない人たちがあふれて
しまうことだ。
それを表しているのが上の図。一番上の点線は「労働意欲人口」を示している。失業者や
専業主婦、お年寄りなど、働いていない人を含む「働きたい人全体の人数」だよ。そして
下から2番目の点線は、実際の就業者数。見ての通り、2つの点線の間にはだいぶひらきが
あるよね。
つまり、失業問題は、生産年齢人口が減ってもこのままでは解消される見込みがない。
それどころか、このグラフ以上に深刻なものになる可能性もある。
ソース:ダイヤモンド・オンライン
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(つづく)