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カネカは、同社の発酵・精製技術を生かした放射性物質の洗浄剤を開発し、
東京電力・福島第一原子力発電所の事故による除染対象区域への本格的な供給を始めた。
道路や建物などの除染において、低濃度の希釈水溶液として用いることで、汚染物質を飛散・拡散させることなく効率的に回収できるという。
カネカはこれまで、除染対象区域内でこの洗浄剤の実験を行い、除染効率を検証してきた。
除染効果や環境への影響の有無を検証できたことから、除染現場での採用が決まった。
新開発の洗浄剤の特徴は、主成分の界面活性剤を微生物の発酵によって生成していることである。
一般的な洗浄剤の界面活性剤は化学的に合成している。
新開発の洗浄剤は低濃度でも大きな洗浄効果を得られるので、使用量が少なくて済む。
さらに、生分解性にも優れるため、環境への影響が小さいという。回収した洗浄水の洗浄成分は沈殿・除去できる性質なので、
洗浄成分を除去した上で排水することが可能である。
(日経ものづくり 高野敦)
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新開発の洗浄剤を用いた除染の原理
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