12/11/18 19:17:46.75
安倍総裁が、今度は建設国債を日銀が引き受けることにしてはどうかと言っています。
どう思います?
それに対する世間の反応は‥とは言っても、世間はそんな提案には殆ど反応しないのです。
というのも、庶民の多くは、言っていることの意味が分からないから。しかし、ネット上
では反応があり、賛成派と反対派に分かれているのです。
賛成派は、もちろんリフレ派的な考え方をする人々で、ひょっとしたらこれで日本はデフレ
から脱却できるかも、と。一方、反対派は、そんなことをすれば酷いインフレが起きて
しまうではないか、と。
確かに、財政法で禁止をしている日銀の国債引き受けを行うことにすれば、市場に与える
インパクトは決して小さくないかもしれません。そして、その結果、インフレ予想が高まり‥
しかし、建設国債を日銀が引き受けることにしたところで、心理的効果を除けばその影響は
大したことにはならない筈です。何故ならば、建設国債の発行額は、このところ毎年度6兆円
程度のものでしかないからです。
一方、現在、日銀が保有する長期国債の残高は87兆円にも上っています。87兆円に6兆円を
上乗せすることにどれほど意味のあるのか、と私は思うのです。
安倍さんは、インフレが起きるまで「無制限に」国債を買い入れるべきだと言いながら、
何故今回、建設国債の直接引き受けにだけ言及しているのか?
どうしてもインフレを起こしたいのであれば、建設国債に限ることなく赤字国債も含めて
国債の直接引き受けを提案しないのでしょうか?(誤解のないように言っておきますが、
私が、そうしろというのではないのです。私は、日銀の国債引受には反対です。)
ところで、池田信夫教授が、このところ安倍総裁の経済政策を手厳しく批判しています。
私も安倍総裁のアイデアに疑問を感じていますが、それほどお下品ではないのです。
池田信夫氏の最近の記事のタイトルは‥「安倍晋三氏の無責任な経済政策」とか、
「暴走する安倍晋三氏」
内容としては、「ロイターの伝える彼の経済政策は、民主党より支離滅裂だ」なんて。
そして、こんなことも言っているのです。
「中でも重要なのは、金融政策だ。安倍氏は『インフレ目標の達成のためには無制限に
緩和をしてもらう』というが、こういう無責任な政策を公言するのは危険だ。日銀が無制限
にマネタリーベースを増やせば、ハイパーインフレが起こることは自明である。それは
通貨の信認が毀損されるからだ。
安倍氏は『マネーを増やしていけばどこかでマイルドなインフレになる」と信じているのか
もしれないが、残念ながらそういうことは起こらない。次の図は各国の中央銀行のバランス
シートのGDP比だが、日銀はECBと並んで世界最大である。安倍氏の賞賛するFRBの2倍近い。
なぜそういうことが起こらないかも理論的に説明できる。金利がゼロに貼りついた流動性の
罠では、マネタリーベースを増やしてもマネーストックが増えないからだ。これは大学1年生
の試験問題なので、安倍氏が自分で考えることをおすすめしたい』
貴方が池田信夫氏を支持するか支持しないかは別として、ここで池田氏が言っている内容を
冷静に考えてみて欲しいのです。
ソース
URLリンク(blogos.com)
(つづく)