12/08/31 01:21:16.19
米国市場を舞台にしたハイブリッド車(HV)の競争が激化してきた。トヨタ自動車の「プリウス」の成功に触発されたほか、
米当局の環境規制強化にも背中を押され、世界の自動車メーカーが戦略車や新車の投入を競っている。
「燃費性能には自信をもっている」
米フォード・モーターが、プリウスの「刺客」として今秋発売するHV「C-MAX」は、
燃費が1ガロン(約3.8リットル)当たり47マイル(約75キロ)と、「プリウスV」を上回る。
最大手ゼネラル・モーターズ(GM)は、プラグインハイブリッド車(PHV)「シボレー・ボルト」が電池発火問題から立ち直り、
7月の販売実績でプリウスのPHVを上回った。
経営再建が軌道に乗った米メーカーは、エコカー開発資金に余裕が生まれ、トヨタ包囲網に本腰を入れ始めたようだ。
一方、欧州メーカーは、債務問題に揺れる欧州市場の環境悪化に対応し、好調な米市場への傾斜を強める。
ドイツのフォルクスワーゲン(VW)は、米市場向け主力車「ジェッタ」で今年末にHVを投入する。
カリフォルニア州に研究拠点を新設し、開発面でもエコカー戦略を加速する方針だ。
韓国・現代自動車のHV「ソナタ」も、コンサルティング会社の調査で米市場の顧客満足度1位に選ばれ、手応えを感じている。
日本勢ではホンダがHV戦略を加速する。インディアナ州の工場の生産能力を増強し、米市場で好調な「シビック」の現地生産を来年始める。
これに対し、迎え撃つトヨタは、昨年の北米のプリウス販売台数は約14万台と伸び悩んだが、
今年は年間目標の22万台を上回るペース。
「HVといえばプリウスというブランド力は相当強い」(北米トヨタ関係者)と自信を取り戻した。
さらなるプリウスの進化を図り、各社の包囲網を突破する狙いだ。
米で自動車産業がHV対応を急ぐ最大の理由は、オバマ政権が導入する新燃費規制だ。
メーカーごとに課す燃費基準を2025年までに現在の2倍近くに高めるもので、
「エコカーの比重を高めないと生き残れない」(業界関係者)との危機感が強い。
ガソリン車が幅をきかせてきた米市場の風向きは、エコカー重視へと大きく変わりつつある。
世界のメーカーがHVを次の主戦場と位置づけたことで、HVの生みの親であるトヨタを軸にした競争が激化しそうだ。(ワシントン 柿内公輔)
URLリンク(www.sankeibiz.jp)
プリウスの「刺客」として、フォードが投入するC-MAXハイブリッド(ブルームバーグ)
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