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太陽光発電協会が28日発表した平成24年4~6月期の太陽電池の国内出荷量は、
出力換算で前年同期比72・2%増の44万5千キロワットと四半期ベースで
過去最高を記録した。太陽光など再生可能エネルギーで発電した電力の買い取りを
電力会社に義務付ける「固定価格買い取り制度」が出荷量を増加させた形だが、
顕著な伸びを示したのは輸入製品で、国内の太陽電池業界は苦境にあえいでいる。
国内出荷分の用途別割合は、住宅用が86・1%、大規模太陽光発電所(メガソーラー)
などの非住宅用が13・7%。7月スタートの固定価格買い取り制度では、太陽光に
よって発電された電力は1キロワット時当たり42円での買い取り価格が保証されており、
用途を問わず需要が拡大した。
ただ、国内生産が前年同期比4割強の伸びにとどまったのに対し、輸入製品は3倍以上も
増加。中国製など割安な太陽電池の国内流入が加速した結果、国内出荷に占める輸入製品
の割合は29・6%の13万1千キロワットと、前年同期(15・5%)の倍近くになった。
一方、国内メーカーによる輸出は欧州の景気後退などで61・7%減の16万8千キロワット
と急減した。
国内で輸入製品との価格競争にさらされ、海外への輸出が減少するなか、太陽電池メーカーに
部材を供給する国内の中小・中堅企業には事業から撤退したり、業績が悪化したりする
ケースが相次いでいる。
東証2部上場の電子機器製造会社、石井表記(広島県福山市)は24年1月期の連結決算で
債務超過に陥った。結晶系太陽電池パネルの材料となるシリコンウエハーの製造子会社の
清算により多額の損失を計上したためだ。この子会社は22年5月の設立だが、ウエハー
製造からの撤退を決めた。
ジャスダック上場の北川精機(広島県府中市)も今年6月いっぱいでシリコンウエハーの
製造販売から撤退した。同社は16年にウエハー事業を開始したが、24年6月期連結決算
は売上高32億円に対し最終損失22億円を計上し、債務超過の一歩手前の状態だ。
太陽電池パネルの国内シェア1位のシャープも太陽電池事業のリストラに着手。富山事業所
(富山市)で手がけていたポリシリコンの精製を中止し、ウエハーを重ねたセルの調達に
切り替えた。
民間信用調査会社によると、パネルメーカーに部材を供給する企業などへの打撃は大きく、
複数のウエハー加工会社の業績が悪化しているという。
●イオン伊丹昆陽ショッピングセンターの屋上に設置されたソーラーパネル
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