12/07/14 10:53:32.31
・欠けるサービス精神
鳴りやまないカーテンコール。一度は舞台袖に帰った指揮者が何度も呼び戻され、楽員と一緒に笑顔で応える。
ところが午後9時ごろになると楽員同士が目配せを始め、舞台を去っていった。
「あと1曲アンコールをしてほしいのに『超過勤務になるから』と断られた。サービス精神があまりにも欠けているのではないか」。
コンサートを依頼した興行主は憤った。大阪フィルハーモニー交響楽団(大フィル)のコンサートの一幕だ。
大フィルの楽員の勤務時間は1日6時間だが、午後9時を過ぎると15分間で約2千円の超過勤務手当が発生する。
興行主は「どこのオーケストラにも組合があるのは知っているが、大フィルの組合は特権意識が強すぎる。
フィナーレの大切な時間帯に残業手当を設けること自体が問題」と疑問を投げかける。
・“特別扱い”も今や昔
平成20年、橋下徹氏が大阪府知事に就任し、大阪センチュリー交響楽団(当時)の補助金を全額カット、
府立国際児童文学館を廃止するなど文化行政への見直しを徹底。昨年12月に大阪市長に就任後も
「グレートリセット」を合言葉に、文化・芸術に自立と人と金を集める役割を求める。
そんな中で大フィルと文楽はやり玉にあげられ、今年5月の市政改革プランの素案で補助金の大幅カットが示された。
大フィルは、市から“特別扱い”されてきた歴史がある。昭和22(1947)年に誕生した大フィルは、
世界的な指揮者、朝比奈隆(1908~2001年)が結成。ベルリン・フィルも指揮した朝比奈のカリスマ性で、
経済界からも多くの支援を得続け、大阪市からの補助金は35年から続く。
平成3(1991)年には市からの補助金約14億円で練習のための「大阪フィルハーモニー会館」(大阪市西成区)も建設した。
約10年前、関西フィルハーモニー管弦楽団はNPO法人になった際、市に補助金を打診したが
「大フィル以外は抱えない」と断られたという。
「なぜ大フィルだけが補助金を特別に受けることができるのか」5月31日、大阪市役所内で繰り広げられた関係部局とのヒアリング。
橋下市長は、日本センチュリー交響楽団、関西フィルなど在阪のプロオーケストラの名前を挙げ、公平に支援することを強調した。
平成23年度の大フィルの年間予算は約10億円。昨年12月、橋下市長が誕生し、特定団体への補助を見直すと明言して以来、
年間1億1千万円の補助金を得ていた大フィルにも経営改善が求められている。
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