12/07/06 10:53:47.43
日本のハイテク企業に集まる視線が厳しさを増している。
シャープやNECでは、企業の破綻リスクを示す「CDS(クレジット・デフォルト・
スワップ)」の数値が、あの東京電力を超え、“警戒水域”を突破する事態となって
いるのだ。
CDSの数値は、破綻リスクが高いとみなされる企業ほど大きくなり、一般に
「400ベーシスポイント(bp)を超えると要警戒」(市場関係者)といわれる。
東京金融取引所のCDS参考値をみると、5日時点で数値が算出された企業のうち、
トップは524bpのシャープ。前期に過去最悪の赤字を計上、今期も最終赤字の
見通しだ。
市場が気をもんでいるのが、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業との関係だ。
堺市の液晶工場の株式を鴻海グループが取得する予定だが、出資は計画から遅れている。
また、鴻海はシャープ本体の9・9%を保有する筆頭株主となったが、シャープ側は
これ以上の買い増しを強く否定。
一方、鴻海の郭台銘(テリー・ゴウ)会長は買い増しに意欲を見せる。「意思決定の
速い鴻海とシャープの温度差があると伝わっている」(電機担当アナリスト)
NECも472bpと過去最高水準。前期まで2期連続赤字のうえ、
事実上の筆頭株主である半導体大手、ルネサスエレクトロニクスの経営問題を抱える。
大株主の日立製作所、三菱電機と3社で500億円の金融支援を行うが、
「同じ日の丸半導体のエルピーダメモリの破綻が市場に連想されている」
(銀行系証券ストラテジスト)。
米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は
「ルネサスへの支援などを要因とする自己資本の減少や債務保証の増加、
NECの投融資の拡大や業績下振れなどの要因が発生した場合、格付けに
マイナス影響が及ぶ可能性がある」と指摘する。
S&PによるNECの格付けは、投機的水準一歩手前の「トリプルBマイナス」だ。
東電は実質国有化が決まったことで400bp台前半に下落したが、
シャープとNECは自力で信用を取り戻せるか。
■CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)
企業などの破綻や社債の債務不履行(デフォルト)の際に債権を肩代わりする
保険の性質を持つ金融商品で、取引先企業や社債の保有者が万一に備えて購入する。
ソースは
URLリンク(www.zakzak.co.jp)