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［大阪 ２６日 ロイター］ シャープは２６日、大阪市内で開いた定時株主総会で、
台湾の鴻海精密工業(からの追加出資に否定的な見解を示した。業績の低迷を陳謝すると
ともに、鴻海との協業が液晶パネル工場の安定操業につながると期待をみせた。
議長役の片山幹雄会長は冒頭、昨年度の赤字決算と最近の株価低迷について
「株主の皆様のご期待にお答えすることができず、誠に申し訳ない」と釈明した。
その後、奥田隆司社長が事業方針について説明。液晶パネルを生産する堺工場を
鴻海グループ側と共同運営することで、新規受注の獲得と安定操業につなげるとの考
えを改めて示した。
また、液晶関連の先端技術の流出防止に向け、「情報管理の徹底をさらに強化していく」
と述べた。
しかしの奥田社長は、「これ以上の出資や役員の派遣を受け入れる計画はない」と語り、
鴻海が検討しているシャープへの追加出資については否定した。
鴻海の郭台銘（テリー・ゴウ）董事長は６月１８日の年次会合で、最近のシャープの
株価下落を受け、「（シャープの）株を買い増しできるか見極めるために既に代表団を
送り込んでいる」と発言。シャープ株の買い増しを協議中だと述べていた。
シャープと鴻海が３月２７日に発表した資本提携は、シャープが６６９億円の
第三者割当増資を１株あたり５５０円で実施して、鴻海グループ４社が合計９．９％
出資するというもの。
正式契約の期限は来年３月２６日までと幅があるためまだ正式合意には至っていないが、
この間に株価下落が加速し、５月２１日には３６４円まで下落した。
直近でも４００円前後まで低迷し、当時の合意には割高感が出始めている。
シャープ堺工場の運営会社シャープディスプレイプロダクト（ＳＤＰ）は、ソニー)との
合弁を解消する一方で、鴻海の郭董事長から出資を受け入れ、大日本印と凸版印刷に
新株を割り当てる。これによりＳＤＰの持ち株比率は、シャープとゴウ氏がそれぞれ
３７．６１％になる見通し。ＳＤＰの株式譲渡も期限は来年３月２６日までだが、
６月末までの正式契約を目指している。
株主総会は２時間１８分で終了（昨年は２時間２１分）。
出席株主は１７８７人（同１７９２人）で、質問者は１４人（同１１人）だった。
シャープの今後の成長戦略や鴻海との協業効果に関する質問が相次いだ。
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