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歯ブラシの平成23年の近畿圏(2府4県)の輸出量と輸出額がともに前年比2ケタ増を
記録したことが、大阪税関のまとめで分かった。大阪府は全国の歯ブラシ生産量の約6割
を占める最大の産地。各社は国内市場が伸び悩む中、輸出に力を入れているようだ。
大阪税関調査統計課は「とくに、中国では日本製の高級品を求める富裕層が増えている」
と分析する。
同税関によると、近畿圏の23年の歯ブラシ輸出量は前年比11・8%増の1791万本、
輸出額は14・4%増の5億900万円となった。輸出量は3年連続、輸出額は4年連続で
伸びている。
国別でみると、輸出量の首位は韓国で全体の41%を占める。2位は台湾で20%。
3位の中国は18・1%にとどまるが、輸出額では全体の26・3%を占めて2位。
1位の台湾の26・8%にほぼ匹敵する。
さらに、歯ブラシ1本あたりの価格(単価)を輸出国別にみると、中国の伸びが著しく、
平成23年は41・2円と台湾の38・2円、韓国の16・0円を上回る。6・7円だった
19年に比べ一気に6倍に跳ね上がった。
大阪税関では「中国では富裕層を中心に日本の高級歯ブラシが人気商品になっており、
タイやインドネシアなどアジア諸国でも日本の高付加価値品が受け入れられるようになった」
と分析し、今後も輸出は拡大しそうだ。
国産歯ブラシ第1号は、明治5年に大阪で作られたとされている。その後、農業の副業として
大阪府八尾、東大阪両市を中心に、「大阪の地場産業」として発展した。
高機能歯ブラシや歯間ブラシなどを手がけるジャックス(八尾市)は24年7月期の中国売上高
が前期比3倍を上回る見込み。
同市の別の歯ブラシメーカー社長によると、専用の生産機械の普及で、日本のメーカーと中国
や韓国のメーカーとの技術的な差は小さくなってきたが、日本のメーカーは品質基準が厳しく、
不良品がきわめて少ない強みがあるという。
デジタル家電分野では、アジアの格安品に押されがちな日本のモノづくりだが、この社長は
「口に入れる歯ブラシだからこそ、メード・イン・ジャパンの信頼性が評価されている」と
胸を張る。
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