12/05/28 12:44:27.27
私立を中心に、通信制高校や、その生徒らの学習を支援するサポート校の生徒
獲得競争が激化している。小泉構造改革による規制緩和で企業の参入が相次ぎ、
この8年間で学校数が5割も増えたためだという。「全国一の激戦区」と
言われる横浜駅周辺で、各校が独自色を出そうと躍起になっている現場を見た。
交通の便のよい横浜駅周辺は、通信制高校やサポート校が22校もある。
駅西口にある横浜市西区のKTC中央高等学院横浜キャンパスは、鹿児島県の
屋久島にある通信制高校「屋久島おおぞら高校」のサポート校。通常の授業に加え、
トライアルという体験授業があるのが特徴だ。
4月から屋久杉を使ったはし作りや手話、スケートなど20種類が加わり60種類
になった。生徒は好きな授業をいくつも選べるうえ、1回の出席でも構わない。
トライアルのイラストの授業をのぞいてみた。テーマは「自分のキャラクターを
描いてみよう」。講師から「温かいイメージにするにはオレンジが良い」と聞き、
1年の桑折喬太さん(15)=大磯町=は黒のペンで描いた輪郭の中をオレンジの
色鉛筆で塗り、猫に似たキャラクターを描いた。「自分のトレードマークにしたい」
と満足げだ。
1年の堀江巧さん(15)=川崎市高津区=は12種類に参加した。「少人数で
何でも聞けるし、先生も丁寧ですごく楽しい。色々体験して、将来の夢を見つけたい」
と意欲的だ。
大沢崇史キャンパス長は「不登校で学校に慣れていない生徒も多い。楽しみながら
学校に来る習慣をつけさせたい」と狙いを語る。
おおぞら高校と全国27のサポート校の経営主体は名古屋市の大手出版社。サポート校
で生徒の8割が普段の授業を受けている。
大阪市の大手塾が経営主体の第一学院高校横浜キャンパス(横浜市神奈川区)では
全生徒が週2時間、「意欲喚起教育」の授業を受ける。川島光貴キャンパス長は
「後ろ向きな生徒も多いので、前向きな考え方にしたい」と話す。
漫画家の仕事ぶりを特集したNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」を生徒が
見て感想を書く授業では、参加した10人とも画面を凝視。感想文には「自分も向上心
を持って頑張ろうと思った」「あやふやな自分を見つめ直せた」といった言葉が並んだ。
【通信制高校】
学校に通うことが困難な社会人向けに設置された学校。現在は学力不振やいじめ、
先生になじめないことなどから不登校になった生徒が多く利用する。リポート提出や
試験などで卒業資格が得られるが、独学で課題をこなすのは難しいとされ、学習指導を
するサポート校が数多くある。
※続く
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