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■ドイツで「最も優れたタクシー」はプリウス
少し前のことだが、ドイツでトヨタ・プリウスが「最も優れたタクシー用車」に
選定された。雑誌『アウトビルト』の編集部が独自にタクシードライバーたちに
聞き込み調査を行ない、2012年1月末に発表したものだ。調査で重要視された
のは、燃費、耐久性、そして快適性を基準にしたコストパフォーマンスだ。
近年欧州ではルーマニア車ダチア・ローガンに代表される低価格車もタクシーに
使われるようになってきた。だが、それらにはオートマチックの設定が少なかったり、
ほとんどなかったりする。
対してプリウスは全車オートマチックだ。前述の雑誌の発表によると、プリウスは
車両によって小さな部分の不具合こそあるが、肝心のハイブリッド・システムに
トラブルはなく、ある車両は3万キロメートル近くを問題なしに走っているという。
その結果、ライバルとして挙げられたドイツ製ディーゼル車や天然ガス車を抜いて
タクシー用車1位に輝いたというわけだ。
■「トヨタがえり」したい
たしかにトヨタのタクシーは、欧州の個人タクシードライバーたちの間で評判がよい。
イタリアもしかりだ。州によってハイブリッド車に奨励金政策を設けたこともあり、
プリウスのタクシーが増えた。ミラノを州都とするロンバルディア州のタクシー労働
組合によると、すでに州内を走る25%がハイブリッドだという。
現状で「ハイブリッド車」とは大半がプリウスであろうから、ロンバルディアでは
タクシー待ちをしていると、およそ4台に1台の割でプリウスがやってくることになる。
パリでもトヨタのタクシーが人気だ。
ボクがちょっと前パリで乗ったタクシーはイタリア製のワゴンだった。
「ボク、日本人だけど、イタリアに住んでるんだぜ」とドライバーに言うと、アル
ジェリア出身という彼は、「これ(イタリア車)はだめだ」と言いきった。
だめとは? ボクが聞き返すと、彼は「まずディーゼルの音がうるさい」と教えてくれた。
1日中クルマに揺られている仕事ゆえ、同じディーゼルでも、騒がしいものとそうでない
ものには敏感だ。
保証は、タクシードライバー向け販売促進策として標準より1年延長だったらしい。
だが、「いざ故障箇所を直してもらうべくディーラーに行くと、『それは保証の対象外』
といわれることばかりだった」と嘆く。
さらに「ラゲッジスペースのプラスチック部品が貧弱」であることも泣き所だという。
「お客さんが重いスーツケースを載せると、パキンと割れちゃうんだよ」
そうしたなかで彼が懐かしがるのは、現在のクルマの前に乗っていたトヨタ・アベンシスだ。
「これ(イタリア車)が1回の給油で2日しか走れなかったのに対して、アベンシスは
3日走れた。ディーゼルエンジンも静か。保証でカバーできる範囲も広かったね」(※続く)
●パリのF.D.ルーズベルト駅付近で客を降ろすプリウスのタクシー
URLリンク(www.asahi.com)
●オペラ前(パリ)に佇むトヨタ・アベンシスのタクシー
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