12/04/28 15:33:08.72
<前略>
■なぜか辞めない日本のエンジニア
ちきりん エンジニアの人だって、これはやばいなという状態はわかりますよね。
そしたら潰れる前には引き抜きなんかで辞めていくんですか?
竹内 いや全然、辞めないですね。ふつう、会社が傾いてくると、アメリカではヤバイ
と思ってクモの子を散らすように逃げていくじゃないですか。優秀なエンジニアだったら
誘いもかかってくるし。労働市場の違いかも知れませんが、不思議なほど、みんな辞めないんです。
ちきりん ベンチャーなど小さな会社へ行くと、お給料が下がるからでしょうか?
竹内 いや、そこではないでしょう。みんなと一緒にいたいという思いが強いのでは
ないでしょうか。でも、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」のは事業が勝っている時の
話ですよね。不採算事業なら、「死なばもろとも」になってしまうのに。
それこそ、ちきりんさんの本じゃないけれど、「自分のアタマで考えていない」証拠
ですよ。例えば、新聞やテレビで、「○○社がエルピーダやシャープの支援に名乗り」とか
、「韓国の××社も名乗り」とか言われると、もう自分たちが助けてもらえると信じ込ん
でしまう。勘違いというより、そう信じたいんでしょうね。あれはウソだってことが、
わかってもらえない。
みんなどこの会社も厳しいので、ヨソの会社にまでお金を出して助けようなんて、
誰も思いません。おいしい事業だけ少しのお金でかっさらってサヨナラ、というのが当たり
前の世界なんだけど、その想像力がなぜか働かない。
ちきりん 先ほどのお話では、エンジニアは不思議なほど会社を辞めないということで
したが、20代のエンジニアと40代、50代のエンジニアでは意識の違いはありますか?
竹内 若い人のほうが先に辞めますね。それに、コア事業に携わっていた人たちは
サバイバルにも長けているので、ヤバそうとなると先に消えてしまう。
ちきりん どういう人が最初に、沈み掛けているタイタニックから出ていくんですか?
技術に自信のある人ですか?
竹内 トップ1%の優秀な人ですね。エンジニアとして優秀だけではなくて、たとえば
海外留学をした経験のある人とか、外の世界、他の会社のことを知っている人ですね。
ちきりん アメリカに留学したとか、世界で仕事をした経験があるとかの「技術力に
プラスαの部分」が大きいということですね。やっぱり技術者にも、技術以外、たとえば
ビジネスに関する視野や経験も重要ということですよね。
ソース:ダイヤモンド・オンライン
URLリンク(diamond.jp)
(つづく)