12/04/24 21:50:03.86
2～3年のうちに日本語学校は半減する！？
日本語学校の内情を聞くと、ほぼどこの学校も留学生数の減少に頭を悩ませている。
中国や韓国からの留学生が激減しているのだ。定員数の半分どころか、３分の１に満たない
ところすらある。留学生を現地でスカウトするエージェントに支払う手数料もうなぎ上り
。東日本大震災の影響が大きいということもあるが、どうもそれだけではないらしい。
日本語学校の経営者たちに聞くと、みな口をそろえて、「数年前から日本の魅力がなく
なっている」と言う。エネルギッシュな成長力を持たなくなった日本に対する関心が急速に
薄れているというのだ。
それに加えて、欧米の大学がアジアに対して戦略的に攻めてきていることも大きい。彼らの
多くは、アジアの現地に誘致拠点を設けて積極果敢に経営陣が留学生を誘致している。
今更ながら「入学時期を９月にするかどうか」で大騒ぎしている日本の大学は、一周
どころか三周くらい遅れている感じだ。「はっきり言って、留学生の事情と心情がまるきり
分かっていない。茶番劇を見ているようだ」（Ｆ日本語学校）という声すらある。
実際、いま日本の大学と競っているのは、欧米の大学ではない。実際のライバルはフィリピン
の大学になっているようだ。欧米の大学にストレートにいけない留学生たちは、それならば
英語圏のフィリピンで勉強して、そのうえで欧米にトライし、ダメだったらオーストラリア
かニュージーランドの大学、もしくはシンガポールの有名大学を目指すという。
それなのに、日本の大学は「アジアの留学生は日本の大学に魅力を感じている」という
勘違いから出発しているので、まるきりお話にならない。ある中国人留学生は、「中国は
ＧＤＰで日本を抜いた。昔は、日本は米国に次ぐ経済大国だから、という理由で、単純に
日本を目指す学生が多かったが、今はそういう留学生はゼロと言っていい。中国人から
見ると、日本への留学は、ＧＤＰ２位の国から３位の国に行くということ。そういう感覚
を日本人はわかっていない」と言い切る。
さらに加えて、日本の大学を卒業しても日本で就職できないという実態がばれてきたのが
大きい。大学に魅力はなくとも日本は円高なので、大学を卒業しても月給５～６万円に
しかならない中国の大学新卒と比べれば、最低賃金水準の月給１４～１５万円でも２倍
以上の価値がある。ところが、就職できずに帰国する羽目に陥る留学生が圧倒的に多数
なのだ。「日本では大学新卒の内定率が６～７割だと騒いでいるが、留学生だと２～３割
にもならない。氷河期どころか、末期の様相。誰にも相談できなくて、卒業した日本語
学校の先生に相談に来る始末。キャリアセンターは何をやっているのか。これで留学生が
大学に魅力を感じるわけがない」（Ａ日本語学校）という不満も渦巻く。要するに、
日本語学校の留学生が減っているのは、大学が悪いということのようだ。
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（つづく）